「開発コストを削減したいが、品質は落としたくない」
「国内で優秀なIT人材が見つからない」
このような課題を解決する手段として注目される「オフショア開発」。しかし、言葉は知っていても、具体的なメリットや失敗しないためのポイントがわからず、導入に踏み切れない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、オフショア開発の基礎知識から、具体的なメリット・デメリット、開発会社の選び方、さらには成功事例までを網羅的に解説します。
ベトナムでの豊富な開発実績を持つ「Solashi」が、現場の知見を交えながら、貴社のオフショア開発を成功に導くためのノウハウを余すところなくお伝えします。この記事を読めば、オフショア開発の全体像を掴み、自社に最適な選択をするための第一歩を踏み出せるでしょう。
監修者プロフィール

島添 彰
合同会社Solashi Japan 代表取締役。サントリーにて社内向けシステムの開発・運用に携わる。Yper株式会社を創業し、CTO・CPOとしてプロダクトの立ち上げ・グロースに従事。
オフショア開発の基礎知識
オフショア開発とは、海外の開発拠点を活用して、システムやアプリケーションの開発・運用を行う手法です。「コストを抑えたい」「優秀な人材を確保したい」といった目的から、近年多くの企業が活用を進めています。
ここでは、オフショア開発を初めて検討する方に向けて、基本的な理解を深めるための4つの観点を解説します。
- オフショア開発とはなにか
- オフショア開発の契約形態(請負契約・ラボ型開発)
- オフショア開発で委託できる業務
- ニアショア開発との違い
これらを理解することで、オフショア開発に関する基本的な知識を身につけることができます。
オフショア開発とは
オフショア開発とは、海外の開発会社にシステムやアプリケーションの開発業務を委託する手法を指します。主にコスト削減や人材確保を目的として導入され、近年では品質や専門性を求めて活用する企業も増えています。
従来の「国内での開発体制」に比べて、労働コストの低い地域の優秀なエンジニアリソースを活用できることが大きな魅力です。特にIT人材不足が深刻な日本において、オフショア開発は現実的かつ戦略的な選択肢として注目されています。
導入にあたっては、委託先の国や開発体制、契約形態などによって成果に差が出るため、基本的な仕組みや特徴を正しく理解することが重要です。
オフショア開発の契約形態(請負契約・ラボ型開発)
オフショア開発を検討する際、主に「請負契約」と「ラボ型開発(準委任契約)」の2つの契約形態があります。それぞれの特徴と違いを把握しておくことで、プロジェクトに適した契約を選びやすくなります。
請負契約
請負契約は「成果物の納品」が目的となる契約です。仕様や納期を明確に定めたうえで、受注側が責任を持って開発し、納品物に対して報酬が支払われます。ウォーターフォール型のように、工程を順番に進めていく開発モデルが主流です。
仕様変更には追加費用が発生するため、あらかじめ要件を固められるプロジェクトに向いています。
関連記事:請負開発とは?ラボ型開発との違いや契約形態の特徴、依頼のポイント
ラボ型開発
ラボ型開発は「業務を実施すること」が目的の準委任契約です。発注側が一定期間・人員で専属の開発チームを確保し、開発を進めます。アジャイル開発との相性が良く、仕様変更や追加要望に柔軟に対応できる点が強みです。
また、発注側も開発に関わるため、ノウハウが社内に蓄積されやすい傾向があります。ただし、進行管理や指示出しといったマネジメント負荷が発生しやすく、業務量が少ない場合でも一定の固定費がかかる点には注意が必要です。
関連記事:ラボ型開発とは?メリットとデメリット、請負型との違い - Solashi
それぞれの違いを表でまとめます。
ラボ型開発 | 請負型開発 | |
契約形態 | 準委任契約 | 請負契約 |
契約期間 | 発注側が指定した期間中 | 発注側が指定した納品日まで |
責任範囲 | 業務遂行 | 納品物の完成 |
開発モデル | アジャイル・ウォーターフォール | ウォーターフォール |
開発体制 | 発注側と受注側が合意して決める | 受注側が決める |
それぞれの契約形態にはメリットとデメリットがあるため、プロジェクトの規模や目的、社内のリソース状況に応じて適切な選択をしましょう。
オフショア開発で委託できる業務
オフショア開発では、単なるシステム構築だけでなく、さまざまな業務を委託できます。一般的に委託できる業務は以下のとおりです。
- 要件定義や設計などの上流工程
- Webシステムやアプリの開発業務
- 運用・保守、機能改修などの継続業務
- テストや品質保証(QA)などの検証作業
- 業務設計や開発体制づくりの支援
- ITコンサルティング
また、コールセンターやデータ入力など、開発以外の業務を海外に委託するケースもあります。業務範囲は委託先の体制や専門性によって異なるため、委託する前に十分確認することが大切です。
ニアショア開発との違い
オフショア開発と似た手法に、ニアショア開発があります。ニアショア開発は、人件費やオフィス賃料が安い地方都市の開発会社に委託する方法です。時差や言語の壁がないため、円滑なコミュニケーションが期待できます。
一方のオフショア開発は、海外企業への委託によってコスト削減や高度な技術力を期待できます。ただし、言語や文化の違いにより意思疎通の難易度が上がるため、開発体制や日本語対応の有無など、信頼できる委託先を見極めることが重要です。
どちらも人材不足対策として効果的ですが、目的や体制に応じて適切に選ぶ必要があります。
オフショア開発が日本で進んでいる背景
日本では、オフショア開発の利用が拡大し、企業の開発戦略に組み込まれつつあります。その背景には、深刻なIT人材不足があります。国内での開発リソース確保が難しくなり、海外の優秀な人材が注目されるようになりました。
そのため、コスト削減だけでなく、人材確保や先端技術の活用のために、オフショア開発を利用する企業も増加しています。
また、長年の取り組みにより成功事例やノウハウが蓄積され、導入効果が見込めるようになったことも理由として挙げられます。
このような流れから、オフショア開発は一時的な外注ではなく、持続的な体制強化の選択肢として浸透しています。
オフショア開発の委託先で人気が高い国
オフショア開発の委託先としては、ベトナムが最も多くの支持を集めており、全体の42%を占めています。次いで中国が26%と続き、この2カ国で約7割を占めています。
特にベトナムは、コストと技術力のバランスに加え、日本語人材の豊富さが支持の背景にあります。
インドやミャンマーなど、他の国々も一定の需要がありますが、安定した対応力や選択肢の多さから、ベトナムを選ぶ企業が多い状況です。
参考:オフショア開発白書(2024年版)| 1,200の案件 / 委託企業 / 開発企業を徹底分析
関連記事:オフショア開発の最新動向と人気国ランキング!上位7カ国の特徴
オフショア開発の6つのメリット・目的
「開発コストを抑えたい」「優秀なエンジニアを確保したい」といった経営課題を解決する切り札として、オフショア開発は注目されています。具体的にどのようなメリットがあるのか、企業が導入する目的となる6つのポイントを見ていきましょう。
- 開発コストの削減
- 万全の開発体制の構築
- 優秀なIT人材の確保
- 柔軟なリソース管理
- 世界水準の最先端技術の活用
- 短期納品の実現
1. 開発コストの削減
オフショア開発では、品質の高いリソースを低コストで確保できます。たとえば、日本とベトナムの開発企業のコスト比較は下記の通りです。
▼日本
- 開発期間:3カ月
- 雇用人数:2名
- コスト:約540万円
▼ベトナム
- 開発期間:3カ月
- 雇用人数:5名+シニアメンバーによるサポートあり
- コスト:約404万円
IT人材が不足している日本では、予算の関係上、理想的な開発体制を用意できない場合があります。
しかしオフショア開発なら、人件費を抑えることで開発環境の充実度を高められるでしょう。
2. 万全の開発体制の構築
オフショア開発は、安定的で柔軟な開発体制の構築を可能にします。
特に日本では、IT人材の慢性的な不足や、急な案件増加への対応に苦慮する企業が少なくありません。プロジェクトの繁閑に関係なく、常に最適なリソースを確保するのは困難です。
その点、オフショア開発では、現地企業が保有する大規模かつ多様なエンジニアリソースを活用できるため、必要なスキルセットや人数を柔軟に調整できます。
さらに、ラボ型契約を活用すれば、専属チームを構築し、長期的な開発体制を自社内の延長として安定的に運用できます。
こうした強みを活かすことで、予期せぬ人材不足や突発的なニーズにも柔軟に対応できる「万全の開発体制」を実現できます。
3. 優秀なIT人材の確保
オフショア開発を活用することで、高度なスキルを持つエンジニアを安定的に確保できます。日本ではIT需要の増加に対して人材供給が追いつかず、慢性的な人材不足と人件費の高騰が課題になっています。
そこで注目されているのがオフショア開発です。例えば、ベトナムのようなオフショア国では、国策としてIT教育に注力しており、多くの優秀なエンジニアが生まれています。
オフショア開発を利用することで、このような優秀な人材を、比較的低コストで確保できるのです。

オフショア開発では近年、技術領域の進化と多様化により、単なるコスト圧縮ではなく、「自社に足りない専門性や機能を補完するパートナー」としての期待が高まっています。
実際、近年のホワイトペーパーなどでも「価格」よりも「技術的な適合性」や「既存の開発フローとの親和性」が重視される傾向が顕著です。
当社でもお客さまと会話を重ねる中で、こうした意識の変化を強く実感しています。
4. 柔軟なリソース管理
オフショア開発では、プロジェクトの状況に応じて、必要なリソースを柔軟に調整できます。多くのエンジニアを抱える現地企業と連携することで、体制変更やリソース追加を短期間で実現できます。
例えば、開発フェーズに合わせて人数を増減したり、専門分野ごとに人材を切り替えたりといった対応も可能です。開発の進捗や要件変更に合わせてスピーディにリソースを調整できる点は、大きな強みといえるでしょう。
5. 世界水準の最先端技術の活用
オフショア開発を通じて、世界水準の先端技術を積極的に取り入れることができます。
AIやブロックチェーン、IoTなどの分野では、欧米やアジア圏の一部の国々で専門知識と実装経験が豊富なエンジニアが多数活躍しています。
こうした人材と連携することで、より競争力のあるサービス開発や技術導入が可能になります。
6. 短期納品の実現
オフショア開発は、短納期でのシステム開発を実現しやすい点も大きなメリットです。
クラウドシステムを活用することで、地理的に離れた複数の開発拠点で作業を同時に進めることが可能です。作業の停滞を減らしながら、納期の短縮が期待できるのがオフショア開発の強みです。
オフショア開発の4つの注意点
コミュニケーション問題が起きやすい
オフショア開発では、文化や仕事の進め方の違いによって認識のズレが起きやすくなります。例えば、「察する」「曖昧な指示に柔軟に対応する」といった日本独特の感覚は、海外の開発チームには伝わりにくいことがあります。
このような齟齬を防ぐには、仕様や目的を明文化し、定例会議やブリッジSEを活用して、共通理解を丁寧に積み上げることが重要です。
弊社「Solashi」は、日本企業のパートナーとして積み上げてきた経験とノウハウがあります。日本とベトナム両国の文化と慣習に精通しているため、円滑なプロジェクト進行が可能です。もしオフショア開発に不安がある場合は、ぜひSolashiまでご相談ください。
セキュリティリスク対策が日本とは異なる
オフショア開発では、国や企業によってセキュリティに対する意識や法制度が異なります。
日本では常識とされる情報管理体制が、海外では整備されていないケースもあり、特にソースコードや個人情報の取り扱いには注意が必要です。
委託先によっては、セキュリティ対策が不十分なまま開発が進められ、情報漏洩やシステム障害につながるリスクもあります。
そのため、NDAの締結やアクセス管理、セキュリティ教育の実施状況などを事前に確認し、ISO/IEC 27001取得の有無や再委託の管理体制も含めて慎重に選定することが重要です。
関連記事:オフショア開発のセキュリティリスクとは?対策と会社の選び方を解説
発注内容を明確にする必要がある
日本のビジネスでは「言わなくてもわかる」「察する」文化が根付いていますが、オフショア開発ではその前提が通用しません。
実装する機能・動作・範囲について明文化されていない場合、開発側が勝手に判断し、結果として品質のばらつきや手戻りが発生するかもしれません。例えば、「ボタンを押すと次のページに進む」といった動作でも、ページ遷移条件や表示内容が明確でなければ、思わぬ誤解を生む可能性があります。
これを防ぐには、画面遷移図・UI仕様・エラーパターンなど、期待する仕様を細かく文書化し、認識をすり合わせたうえで着手することが不可欠です。
かえってコスト高になる可能性がある
オフショア開発は「コスト削減の手段」として期待されがちですが、進め方によってはむしろコストが膨らむリスクもあります。例えば、仕様書が不十分だったり、認識のずれから修正対応が多発した場合、開発が長期化し、想定以上の費用が発生することがあるのです。
また、開発中のトラブル対応などで、追加で日本人PMを配置することになれば、結果的に国内開発と同等以上の費用になるケースもあります。
このようなリスクを避けるためには、案件の規模・複雑さ・社内体制に応じて、委託先や契約形態(請負型かラボ型か)を慎重に選ぶ必要があります。
オフショア開発会社に委託するまでの流れ
オフショア開発は、以下の8つのステップで進めるのが一般的です。
- 目的の明確化:何のために作るのかゴールを定めます。
- 要件定義の実施:システムの具体的な設計図を作成します。
- 依頼先の選定:実績などを比較し、最適な会社を選びます。
- 契約の締結:プロジェクトに合った契約形態で契約します。
- キックオフの実施:開発チームと目的を共有し、開始します。
- 進捗管理:定期的に進捗を確認し、認識のズレを防ぎます。
- 動作確認・テスト:完成前に不具合がないか入念に確認します。
- プロダクトのリリース:テスト完了後、公開し運用を開始します。
計画段階からリリース後の運用まで、各ステップを丁寧に進めることが成功の鍵です。
より詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。失敗を防ぐポイントなどもあわせて解説しています。
オフショア開発の進め方8つのステップ!失敗を防ぐポイントも解説
オフショア開発会社を選ぶ際の6つのポイント
オフショア開発の成否は、パートナーとなる開発会社選びで決まります。数ある会社の中から自社に最適な一社を選定するために、契約前に必ず確認しておきたい6つの重要ポイントを解説します。
- 日本人のブリッジSEの有無
- 対応範囲
- コミュニケーションの取り方
- 開発実績
- 品質管理方法
- セキュリティリスク対策
1.日本人のブリッジSEの有無
海外エンジニアとの認識のズレを防ぐには、日本と現地の「架け橋」となるブリッジSE(BrSE)の存在が極めて重要です。特に、日本のビジネス慣習や開発背景まで深く理解できる人材かを確認しましょう。
単に日本語が話せるだけでなく、仕様の意図を正確に汲み取り、開発チームに的確に伝達できるかどうかが、手戻りや品質低下を防ぐ鍵です。「日本語対応」の範囲(窓口のみか、開発担当者か)も具体的に確認してください。
2.対応範囲
開発会社によって、対応できる業務範囲は様々です。プログラミングだけなのか、それとも企画や設計といった上流工程から、リリース後の運用・保守まで一貫して任せられるのかを確認します。
もし社内にITの専門家がいないなら、企画段階から親身に相談に乗ってくれる会社を選ぶと、プロジェクト全体を安心して任せられます。
3.コミュニケーションの取り方
海外とのやり取りでは、コミュニケーションの「密度」と「手段」が成功の鍵を握ります。
「週に一度、ビデオ会議はできますか?」「普段の連絡はどのチャットツールを使いますか?」といった具体的な質問で、こまめに連絡が取れる体制かを確認しましょう。
時差を考慮して、柔軟にやり取りできる会社を選ぶことが大切です。
4.開発実績
過去の実績を確認する際は、件数だけでなく「自社の業界や、作ろうとしているサービスに近い開発経験があるか」を深掘りしましょう。
似たプロジェクトの経験があれば、業界特有の事情や専門知識を理解しているため、話が早く、より的確な提案が期待できます。完成品のクオリティを大きく左右する重要なポイントです。
5.品質管理方法
納品物の品質をどのように担保しているのか、具体的な品質管理の体制やプロセスを確認することは極めて重要です。
例えば、専門の品質保証(QA)チームの有無、コードレビューの実施、テスト仕様書に基づいた厳格な検証プロセスなどが確立されているかを確認しましょう。明確な品質基準とそれを遵守する仕組みを持つ会社は、信頼性が高いと判断できます。
関連記事:オフショア開発の品質問題と原因とは?品質向上のためのコツも解説 - Solashi
6.セキュリティリスク対策
企業の機密情報や個人情報を扱う上で、セキュリティ体制の確認は必須事項です。国際的なセキュリティ認証(ISMS/ISO27001など)の取得状況や、具体的な情報管理ルールについて必ず確認してください。
サーバーへのアクセス制限、データの暗号化、従業員へのセキュリティ教育の実施状況などをヒアリングし、契約書には秘密保持契約(NDA)を明記することで、情報資産を保護します。

Solashiでは、情報セキュリティの確保と品質担保を重要な責務と捉え、制度面・運用面の両面から強固な対策を講じています。
情報セキュリティに関する各種資格の取得はもちろんのこと、実際の現場においてもオペレーションルールを徹底しています。たとえば、本番環境や機密情報へのアクセス権限は必要最低限のメンバーに限定し、機密情報の取り扱いルールを明文化。日常的な運用レベルで情報漏洩リスクを最小化する体制を構築しています。
物理的なセキュリティにも注力しており、オフィス内には生体認証システムを導入。建物全体のセキュリティについても管理会社と連携し、日本国内と同等水準の環境整備を進めています。
技術的・人的・物理的な側面から多重的に対策を講じることで、安心して業務を委託いただける体制を維持しています。
オフショア開発企業のおすすめ一覧
ここではどのオフショア開発会社にすべきか迷っている方に向けて、特におすすめの会社を4社紹介します。
- 合同会社 Solashi Japan
- 株式会社Ubicomホールディングス
- 株式会社AKT Health
- グローバルイノベーションコンサルティング株式会社
合同会社Solashi Japan

Solashiは、ベトナムに拠点を置くオフショア開発会社です。システム開発から運用保守、ITコンサルティングまで、幅広いデジタルソリューションを提供しています。
同社の特徴は、開発前の事業戦略の検討段階から参画し、プロトタイプの作成・検証を経て本開発へと進める段階的なアプローチにあります。この手法により、開発リスクを最小限に抑えながら、確実に事業目標を達成できるシステムを構築します。
事業に精通した開発チームが、顧客のビジネスニーズを深く理解し、積極的な提案を行うため、具体的な仕様が決まっていない企業や、戦略的なシステム開発を目指す企業にとって、心強いパートナーとなるでしょう。

Solashiでは、「事業を深く理解すること」を最優先に考えています。外部の開発パートナーである私たちだからこそ、お客さまの目線に立ち、事業に寄り添い、単なる指示待ちではなく能動的に価値を生み出せる存在であるべきだと考えています。
以前スタートアップ企業でCTOを務めていた際、開発スピードが上がらない原因は「開発リソースが足りないから」だと考え、外注先に大規模な開発チームを組んでもらいました。しかし、実際には期待したような速度は出ず、結果的に費用だけが膨らんでしまったという経験があります。
このとき痛感したのは、「プロダクトや事業への理解(=解像度)」が不足していると、どれだけ人を増やしても開発の質やスピードは上がらないということです。これは、内製であっても外注であっても同じことだと思っています。
このような背景から、SolashiではPMやブリッジエンジニアを中心に、お客さまの事業やユーザーのことまで深く理解する体制づくりを重視しています。 「良いプロジェクトマネジメントは、良い事業理解から生まれる」 これが、私たちが事業伴走型のオフショア開発を掲げている理由です。
株式会社Ubicomホールディングス
フィリピンと中国に拠点を持つグローバルIT企業。組込み系やモバイルアプリ、Web・クラウドシステムの開発からテスト、AI・IoT・ブロックチェーンまで幅広く対応。
現役エンジニアがブリッジSEを務める体制が特長で、日本語対応や日本品質の徹底にも定評があります。
製造業・金融・医療など多業種に豊富な実績を持ち、オンサイト+オフショアのハイブリッド開発体制による高効率な支援も可能です。
項目 | 内容 |
会社名 | 株式会社Ubicomホールディングス |
設立年 | 2005年12月8日 |
資本金 | 約8億4千百万円 |
本社住所 | 本社 東京都千代田区一番町21 一番町東急ビル7F 大阪事業所 大阪市中央区伏見町4丁目2番6号 平松ビル3F |
特徴 | 製造業・金融・医療など多業種に豊富な実績。 |
Webサイト | https://www.ubicom-hd.com/ja/index.html |
株式会社AKT Health
インドのシステム企業を母体とする、ヘルスケアやライフサイエンス業界特化の企業です。
AIやブロックチェーンをはじめとした先端技術に長けているので、新技術を活用した開発を検討している企業に最適でしょう。
項目 | 内容 |
会社名 | 株式会社AKT Health |
設立年 | 2019年05月 |
資本金 | - |
本社住所 | 東京都渋谷区東1丁目16−8 |
特徴 | AIやブロックチェーンをはじめとした先端技術を活用した開発が可能 |
Webサイト | https://akthealth.jp/ |
グローバルイノベーションコンサルティング株式会社
GIC(グローバルイノベーションコンサルティング株式会社)は、300名以上の日本語対応エンジニアを擁するミャンマー拠点のオフショア開発企業です。
10年以上にわたる実績を持ち、Web・モバイルアプリからAI・IoT・VRまで幅広い技術領域に対応。徹底した品質管理と、日本式プロジェクト運営で高品質な開発体制を実現しています。
ミャンマーならではの高いコストパフォーマンスと技術力で、日本企業のシステム投資効率を最大化します。
項目 | 内容 |
会社名 | グローバルイノベーションコンサルティング株式会社 |
設立年 | 2011年4月 |
資本金 | 4,000万円 |
本社住所 | 東京都墨田区緑 1-21-10 BR両国2ビル 2F |
特徴 | 日本式プロジェクト運営で高品質な開発体制を実現 |
Webサイト | https://gicjp.com/ |
オフショア開発の成功事例紹介
ここでは、実際にオフショア開発を活用して事業を成功させた事例をご紹介します。
株式会社KAEN様:セールスプラットフォーム「TAAAN」の開発
課題:スタートアップ特有のジレンマ
サービス立ち上げ期のため、大規模な初期投資は避けたい。しかし、将来の事業拡大を見据え、大企業にも信頼される高い品質とセキュリティを備えたシステムが必要、という課題を抱えていました。スピードと品質、そしてコストのバランスをどう取るかが大きな悩みでした。
施策:ビジネスを理解したオフショア開発パートナーとの連携
日本のビジネス慣習を深く理解し、的確な日本語で要件定義を進められるオフショア開発会社を選定。まずは最小限の機能で素早くリリースし、市場の反応を見ながら段階的にシステムを拡張していくアジャイルな開発手法を取り入れました。
結果:2年で900%の事業成長を実現する基盤を構築
この段階的な開発により、初期投資を抑えながらも、事業の成長に合わせて柔軟にシステムを進化させることに成功。上場企業も安心して利用できる品質を確保し、サービスはわずか2年間で900%以上の急成長を達成。オフショア開発が事業成長の強固な土台となりました。
KAEN様の事例詳細はこちら:2年間で900%の事業成長を実現!――セールスプラットフォームを技術で支えた迅速かつ高品質なシステム開発
Chef’s Link株式会社様:料理人向けプラットフォーム「味道」
課題:開発パートナーとのコミュニケーション不全
一流料理人の技術を動画で共有するプラットフォームを開発するも、当初委託した開発会社との意思疎通が難航。メッセージの返信に数週間かかる、納期になっても要件定義が終わっていないなど、コミュニケーションと工程管理に深刻な問題を抱え、開発自体が停滞していました。
施策:開発体制を刷新し、ビジネス視点を持つパートナーと連携
コンサルティングから関わったSolashiに開発パートナーを切り替え。事業フェーズを深く理解した上で、「まずは最低限の機能で素早くリリースし、改善を重ねる」といった現実的な提案を受け入れ、UI/UXの改善やリコメンド機能の実装など、ユーザー体験の向上に注力しました。
結果:サービスの解約率が5%→2%に大幅改善
スピーディーで柔軟な開発体制を構築できたことで、ユーザー体験が向上し、サービスの解約率が大幅に改善。開発が円滑に進むようになり、現在は料理人向けのナレッジプラットフォームへと進化させるための新機能開発も順調に進んでいます。
Chef’s Link様の事例詳細はこちら:開発体制を刷新して再起動。一度は開発に苦心したChef’s Linkが見出した、成長を支える開発パートナーの価値
オフショア開発ならSolashiにおまかせ
この記事では、オフショア開発の基本知識からメリット・注意点、開発会社の選び方までをご紹介してきました。オフショア開発には「開発コストの削減」「優秀なIT人材の確保」「柔軟な体制構築」など、事業成長を支えるさまざまなメリットがあります。
とはいえ、「はじめての外注で失敗しないか不安」「そもそも何から始めればいいのかわからない」と感じている方も多いのではないでしょうか。
そのようなお悩みをお持ちの方は、Solashiにご相談ください。Solashiは、はじめてのオフショア開発でも安心してご利用いただける体制と文化を大切にしています。
Solashiが選ばれる理由
- 最小限の体制で、無駄なくコストと品質を最適化
- AIやブロックチェーンなど先端技術の導入支援も対応
- ベトナムの高スキル人材×日本語対応体制による安定運用
- 情報セキュリティ管理を徹底した日本基準のガバナンス
- プロジェクト開始前から並走する、「事業理解」重視の開発哲学
「どんなシステムを作るべきかも定まっていない」「要件をまとめきれていない」──
そんな段階からでも大丈夫です。企画や構想段階から、プロとして丁寧に伴走いたします。
人気開発国・ベトナムでのオフショア開発を検討しているなら、「Solashi Co., Ltd」にぜひご相談ください。

島添 彰
合同会社Solashi Japan代表。1989年4月生まれ、福岡県出身。大阪府立大学大学院情報数理科学専攻修了。2014年サントリーホールディングスのIT機能をもつ「サントリーシステムテクノロジー株式会社」に入社。自動販売機の配送管理や効率化、販売管理システムの開発から運用、導入まで広く担当する。2017年にYper株式会社を創業、同社のCTO・CPOに就任。アプリ連動型の置き配バッグ「OKIPPA(オキッパ)」の立ち上げ・プロダクトのグロースに携わる。東洋経済社の名物企画「すごいベンチャー100」、Forbes誌による「Forbes 30 Under 30 Asia 2019」に選出される。
ベトナムは近年、著しい経済成長を遂げており、その背景には教育への積極的な投資があると感じています。特にハノイやホーチミンといった大都市には、優れた教育機関(大学やIT系専門学校)が多数存在し、そこで高度な基礎力を身につけた人材がIT業界へと進出する流れが確立されています。
また、学力だけでなく、政治的な安定性や治安の良さといった社会インフラの安定も、企業にとって大きな安心材料です。こうした安定した環境の中で、技術力のある人材を中長期的に確保できるという点は、開発拠点としての大きな魅力だと考えています。
Solashiでも、日本語対応が可能なエンジニアの育成や、日本との業務文化への理解促進にも力を入れており、単なる「オフショア」ではなく、信頼できる開発パートナーとして価値を発揮できる体制を整えています。