オフショア開発の委託先として人気の国、ベトナム。なぜ多くの企業がベトナムを選ぶのか、その理由をご存知ですか?
この記事では、「コスト」「人材」「品質管理」といった多角的な視点から、ベトナムが開発パートナーとして選ばれる8つの理由を詳しく解説します。また、ベトナムでの開発を成功させるために不可欠な「信頼できる会社の選び方」や「具体的な開発の進め方」「契約形態の種類」など、オフショア開発を検討する上で知っておくべき知識を1本にまとめました。ベトナムでの開発を具体的に検討している方は、ぜひご一読ください。
監修者プロフィール

島添 彰
合同会社Solashi Japan 代表取締役。サントリーにて社内向けシステムの開発・運用に携わる。Yper株式会社を創業し、CTO・CPOとしてプロダクトの立ち上げ・グロースに従事。
オフショア開発とは
オフショア開発とは、システム開発などの業務を海外の企業や子会社に委託することです。もともとは海外の安い人件費を活かした「コスト削減」が一番の目的でした。しかし最近では、日本国内でIT人材が不足していることから、優秀な人材を確保するための手段として注目が集まっています。
委託先となる国は、技術者のレベルや費用、言葉や文化、政治的な安定性まで、国によって大きく異なります。そのため、自分たちの作りたいものや予算に合わせて、最適な国をパートナーに選ぶことが、プロジェクト成功の鍵になるといえるでしょう。
オフショア開発で国選びが重要な理由
オフショア開発が成功するかどうかは、どの国をパートナーに選ぶかで大きく変わってきます。なぜなら、国が違えば、技術力や費用、コミュニケーションの取りやすさ、仕事に対する考え方、さらにはビジネスの安定性に関わるリスクまで、あらゆる条件が異なるからです。
これらの違いは、プロジェクトにかかる全体の費用、完成するシステムの品質、開発のスピード、そして思わぬトラブルが起きる可能性に直接影響します。自分たちが何を求めているのかをハッキリさせ、各国の特徴としっかり見比べることが、オフショア開発を成功させるための大事な一歩です。
代表的なオフショア開発国の特徴
パートナーとなる国を選ぶには、それぞれの特徴をよく知ることが大切です。ここでは、主なオフショア開発先として人気の国々と、それぞれの特長を簡単にまとめました。
国 | 特長・メリット |
ベトナム | ・国策として早期からIT教育を推進しており、優秀で若い人材が豊富。・日本語学習者が多く、コミュニケーションが比較的取りやすい。・政府主導でインフラが整備されており、通信環境が安定している。 |
フィリピン | ・英語が公用語のため、円滑なコミュニケーションが可能。・国民の平均年齢が若く、比較的リーズナブルなコストも魅力。 |
インド | ・世界的に知られるIT大国で、実力のあるエンジニアが多数在籍。・大規模案件や高度なスキルが必要な開発に対応可能。 |
中国 | ・古くから日本のオフショア開発先として人気。・IT大国として知られ、高度な技術力を持つ。 |
バングラデシュ | ・人口が多く若い人材が豊富。・国策によるIT事業への支援もあり、IT領域で著しく成長している。 |
ミャンマー | ・勤勉な国民性で日本人と相性が良く、マネジメントがしやすい。・日本語教育にも力を入れており、比較的低コストで依頼できる。 |
以下の記事では、国ごとの特徴をより詳しく解説しています。よろしければご覧ください。
オフショア開発の最新動向と人気国ランキング!上位7カ国の特徴
ベトナムで開発する8つの理由
多くのオフショア開発先がある中で、今たくさんの日本企業がパートナーとしてベトナムを選んでいます。その理由は、ただ単に「コストが安いから」というだけではありません
ここでは、オフショア開発国としてベトナムが選ばれる理由を8つご紹介します。
1.若く高スキルなIT人材が豊富だから
ベトナムは、国を挙げてIT人材の育成に取り組んでおり、豊富で優秀な人材が育つ環境が整っています。
現在、ベトナムでは約56万人がIT関連の仕事に従事しており、その活気ある市場を支えているのが充実した教育制度です。毎年5万5千人から6万人もの学生が新たにIT分野の大学に入学しており、優秀な人材が次々と社会に輩出されています。
その結果、ベトナムのITエンジニアは非常に若い層が中心となっており、全体の半数以上(58.1%)を20代(20〜29歳)が占めています。
(参考:Vietnam IT Market Report 2024)
また、ベトナムの教育水準の高さは国際的な調査でも証明されており、例えば2018年のOECD生徒の学習到達度調査(PISA)では、科学的リテラシー分野で世界8位にランクインしました。世界水準の教育を受けた、ポテンシャルの高い人材を確保できることは、ベトナムの大きな強みです。
(参照:OECD 生徒の学習到達度調査2018年調査(PISA2018)のポイント│文部科学省・国立教育政策研究所)
2.人月単価が日本の半分以下と低コストだから
ベトナムの人件費は、日本の1/2~1/3ほどといわれています。そのため、ITエンジニアを雇用する際も、日本と比べて人的コストを抑えられます。たとえば、日本人システムエンジニアの人月単価は、初級で60万~80万円、中級で80万~100万円、上級で100万円以上が相場です。
一方、ベトナムは約40万円です。ただし開発言語や開発分野、エンジニアのレベルによって人件費に差があることをご理解ください。人的コストが抑えられる分、ベトナム人エンジニアを採用すると手厚い体制での開発ができることも大きなメリットです。
なお、開発費の総額は日本の7割程度になります。日本とベトナムの開発会社にシステム開発を委託した場合、以下のようなコストと体制の差が生まれます。
日本とベトナムオフショア開発会社のケース比較
日本の開発会社 | ベトナムの開発会社 | |
開発期間 | 3カ月 | 3カ月 |
雇用人数 | 2名 | 5名シニアメンバーによるサポート |
コスト | 約540万円 | 404万円 |
このように、単にコストを抑えるだけでなく、より手厚い開発体制を築き、プロダクトの品質向上に投資することが可能です。
3.日本語が話せる人材が豊富
多くのオフショア開発先の中で、ベトナムは日本語人材の豊富さが際立っています。日本学生支援機構(JASSO)の令和6年度調査によると、ベトナム人留学生数は40,323人であり、これは国籍別で第3位の数字です。
この背景から、日本語能力が高いITエンジニアや、日本とベトナムの架け橋となる「ブリッジSE」を見つけやすいのが大きな特長です。言葉の壁による認識のズレは、プロジェクトの品質低下に直結します。そのため、日本語で円滑にコミュニケーションが取れる人材を確保しやすいことは、非常に心強いポイントです。
4.親日家が多い国民性
ベトナムがオフショア開発のパートナーとして高く評価される理由の一つに、国民の間に根付いた親日感情があります。日本との間には安定した友好関係が築かれており、ビジネスの継続性を揺るがすような政治的リスクは非常に低いのが特長です。
この良好な関係は、単なるイメージではありません。空港や橋といったインフラを整備してきた日本からの多額のODA(政府開発援助)実績や、品質の高い日本製品への厚い信頼がその土台にあります。
さらに、若い世代を中心に日本のアニメや漫画が絶大な人気を誇るなど、文化面での強いつながりも、ベトナムの親日感情をより確かなものにしているのです。
5.短い時差(2時間)
日本とベトナムの時差は、たったの2時間です。日本の勤務時間とベトナムの勤務時間はほとんど重なるため、Web会議やチャットでリアルタイムにやり取りできます。これにより、認識のズレを防ぎながら、プロジェクトを効率的に進めることが可能です。
また、物理的な距離も近く、直行便を使えば約5〜6時間で移動できます。現地への出張がしやすいため、重要な局面で直接顔を合わせて打ち合わせをすることも容易です。
6.高い品質管理・プロジェクト管理力
近年、ベトナムの開発会社は、品質やプロジェクトの管理能力が向上しています。日本企業との多くのプロジェクトで経験を積んだことで、日本ならではの厳しい品質基準を深く理解しているからです。
具体的には、日本とベトナムの文化を熟知したブリッジSEがプロジェクトを管理したり、何重ものチェック体制を敷いたりすることで、品質の高い成果物を安定して生み出せるようになったのです。そのため、品質面でのリスクは、以前に比べて格段に少なくなっています。

弊社「Solashi」でも、システムの品質を特に重要視しています。私たちは、特定の誰かの頑張りに頼る『属人的な成功』を目指していません。どのチームが担当しても、同じように高い価値を提供できる『再現性のある成功』こそが、お客様への本当の誠意だと考えています。
そのために、社内のスキル基準や業務プロセスの標準化に、日々取り組んでいます。
7.安定した政治情勢
ベトナムは共産党による一党体制のもと、政治が非常に安定しており、ビジネスが外部要因で急に中断してしまうようなリスクが極めて低い環境です。
一部の国で見られるようなクーデターや紛争といった政変リスクが低いため、特に数年にわたるような長期プロジェクトを安心して任せることができます。この安定したビジネス環境は、長期的なパートナーシップを築く上で欠かせない土台となるでしょう。
8.政府がIT事業に力を入れている
ベトナム政府は、IT産業を国の成長を支える重要な分野だと考え、国を挙げて強力にサポートしています。大学教育を充実させて優秀な人材を安定して送り出す仕組みを作ったり、海外のIT企業がビジネスをしやすいように税金を優遇したりと、積極的な取り組みがベトナムのIT産業の急成長を支えているのです。
外国資本の流入とスタートアップへの継続的な投資が、市場の成長エンジンをさらに強化しており、ベトナムはASEAN地域における主要なテクノロジーハブとして機能しているのです。
ベトナムのオフショア開発会社を選ぶ5つのポイント
ベトナムでのオフショア開発を成功させるには、どの会社をパートナーに選ぶかが最も重要です。せっかくベトナムの多くのメリットを活かそうとしても、パートナー選びを間違えると、期待した成果は得られません。
ここでは、よくある失敗を未然に防ぎ、信頼できる開発会社を見極めるための5つの重要なポイントをご紹介します。
1. コミュニケーション体制
オフショア開発で最も失敗が起きやすいのが、言葉や文化の違いから生じる「コミュニケーションの壁」です。そのため、開発会社がどのようなコミュニケーションの仕組みを構築しているかを確認することが、パートナー選びの重要なポイントになります。
その仕組みの要となるのが、日本とベトナムの架け橋となる「ブリッジSE(BrSE)」です。彼らは単なる通訳ではなく、ビジネス上の要望を、開発チームが作業できる技術的な指示に正確に翻訳してくれる、プロジェクトの司令塔の役割を担います。
パートナー選定時には、このブリッジSEの質を必ず確認しましょう。契約前に担当予定者と面談し、日本語能力はもちろん、「こちらの意図を正確に汲み取ってくれるか」といった相性まで見極めることが、プロジェクトの成否を大きく左右します。
2. 品質管理の体制
「安かろう悪かろう」を避け、期待通りの成果物を得るためには、その会社が品質を担保するための「仕組み」を持っているかどうかの確認が不可欠です。
注目すべきは、日々の開発における品質管理の体制です。例えば、他のエンジニアがプログラムのミスをチェックする「コードレビュー」や、様々な角度からバグを見つけ出す「テスト工程」が、開発の流れに標準で組み込まれているかを確認しましょう。
このような地道な確認プロセスが、安定した品質を生み出す土台となります。
3. 開発実績
会社の経験や実力を測る指標となるのが、過去の開発実績(ポートフォリオ)です。
会社のウェブサイトなどで実績に目を通し、自社が作りたいシステムと似た業界や分野での開発経験が豊富にあるかを確認しましょう。類似プロジェクトの経験が多ければ、その分野特有の課題や求められる品質をすでに理解している可能性が高く、スムーズな開発が期待できます。
また、顧客のインタビュー記事が掲載されていれば、そちらもチェックすることをおすすめします。インタビュー記事からは、ポートフォリオの成果物だけでは見えない「リアルな顧客の声」を知ることができます。これは、その会社の信頼性を判断する上で非常に貴重な情報源となるでしょう。
参考までに、弊社で公開している事例とインタビュー記事をご紹介しますので、よろしければご覧ください。
4. セキュリティ体制
日本と海外ではセキュリティ体制や考え方が異なります。そのため、自社の大切な情報を海外の会社に預けるわけですから、セキュリティ体制の確認は不可欠です。言葉だけの「安全です」ではなく、信頼できる客観的な証拠があるかどうかをチェックしましょう。
その最も分かりやすい指標が、「ISMS(ISO27001)」のような情報セキュリティに関する国際的な認証を取得しているかどうかです。これは、第三者機関が「この会社は情報を適切に管理するルールを持ち、それをきちんと運用しています」と認めた証になります。
また、認証だけでなく、開発データへのアクセス管理や社員教育など、具体的なセキュリティルールが社内で厳格に定められているか、契約前に確認しておくとより安心です。
関連記事:オフショア開発のセキュリティリスクとは?対策と会社の選び方を解説

情報セキュリティは、言葉だけでなく具体的な仕組みで担保すべきだと考えています。
Solashiでは、国際的な認証資格の取得はもちろん、現場レベルでもアクセス権限を必要最低限に絞る、オフィスに生体認証を導入するといった多重的な対策を講じています。
5. 運用・保守などのサポート体制
システムは、完成してリリースしたら終わりではありません。安定して使い続け、ビジネスの成長に合わせて改善していくためには、作った後のサポート体制が重要です。
開発会社を選ぶ際には、リリース後の運用・保守まで一貫してサポートしてくれるかも必ず確認しましょう。サーバーの監視やトラブル対応、将来の機能追加の相談まで、長期的な視点でサポートしてくれる会社が理想的です。
オフショア開発の進め方
ここではオフショア開発の進め方を、検討からリリース後の運用に分けて解説します。
- 目的とゴールを具体的に設定する
- 開発パートナーの選定
- 要件定義
- システム開発と進捗管理
- 受け入れテスト
- 運用・保守
Step 1. 目的とゴールを具体的に設定する
最初のステップは、プロジェクトの目的とゴールを明確に定めることです。ここで曖昧な決定をしてしまうと、プロジェクト全体が迷走する原因となります。
例えば「繰り返しの問い合わせ対応に、従業員の時間が取られすぎている」という課題があるなら、「問い合わせ対応の工数を50%削減する」といった具体的なゴールを設定します。このゴールを開発パートナーに提示することで、精度の高い提案や見積もりを引き出すことが可能になります。
Step 2. 開発パートナーの選定
次に、Step1で定めた課題とゴールを複数の開発会社に提示し、提案と見積もりを依頼します。一社だけに相談するのではなく、複数の会社を比較検討することで、それぞれの強み・弱みが見えてきます。
提案内容がゴール達成に合っているか、費用は予算に合うかはもちろん、「こちらのビジネスを理解しようとしてくれるか」といった姿勢も重要です。担当者と実際に会話し、長期的に信頼できるパートナーかを見極めましょう。
Step 3. 要件定義
実際の開発に移る前に、パートナーと共に「設計図」となる要件定義書(ようけんていぎしょ)を作成します。要件定義書とは、システムに必要な機能や仕様を文章化したものです。
ここで重要になるのが、設計図に書かれた機能が課題解決につながるかを確認し、不明点や要望を伝えることです。この設計図が後の開発の品質を左右するため、入念に確認するようにしましょう。
Step 4. システム開発と進捗管理
開発が始まったら、プロジェクトをただ見守るのではなく、計画通りに進むよう主体的に関わることが重要です。開発中の小さな認識のズレが、最終的に大きな手戻りや失敗につながってしまう可能性があるからです。
具体的には、週1回の定例会議などで進捗を共有し、課題や次のステップを明確にしましょう。また、開発チームからの日々の質問には、チャットツールなどを通じて迅速に回答することで、開発の停滞を防げます。
システムの使い心地を左右する試作品(プロトタイプ)が提示された際は、積極的に確認し、具体的なフィードバックを返すことが求められます。こうした素早い反応の積み重ねが、プロジェクトを成功に導くための重要な鍵となるのです。
Step 5. 受け入れテスト
システムが完成したら、納品前に「受け入れテスト」を実施します。これは、完成品が要件定義書通りに作られているか、最終確認する大切な工程です。
実際に利用するときと同じようにシステムを操作し、問題なく動くことを確認してください。もし不具合や要件との違いがあれば、修正を依頼しましょう。すべてのチェックが完了してはじめて、納品完了となります。
Step 6. 運用・保守
システムのリリースはゴールではなく、本当のスタートです。ここからは、システムの価値を維持し、さらに高めていくための「運用・保守」フェーズが始まります。
「運用」とは、主にサーバーの安定稼働を監視したり、トラブルの予兆を検知したりする日常的な管理活動を指します。一方、「保守」は、利用中に見つかったバグの修正や、セキュリティの問題に対応することです。さらに、利用者からのフィードバックや利用データを分析し、新たな機能を追加・改善していくことも重要です。
こうした継続的な活動が、システムの価値を長期的に高め、事業への貢献度を最大化させることにつながります。
よくある質問(FAQ)
Q1. 開発期間はどれくらいですか?
A1. 一概には言えませんが、数ヶ月から1年程度かかるプロジェクトが一般的です。開発期間は、必要な機能の数や一つひとつの複雑さによって大きく変わります。正確な期間については、要件定義を固めた上で、パートナーとなる開発会社に確認する必要があります。
弊社「Solashi」の開発実績を、開発期間とあわせて公開しています。よろしければこちらもご覧ください。
Q2. ベトナムの祝日は、スケジュールに影響しますか?
A2.はい、影響します。特にベトナムの旧正月「テト」の時期は、1週間ほどの長期休暇となり、その間は開発が完全に停止します。事前にパートナー企業から現地の祝日カレンダーを入手し、それを考慮に入れた無理のないスケジュールを組むことが大切です。
Q3. 日本語でのやり取りは可能ですか?
A3. はい、可能です。多くの開発会社には、日本語とベトナム語が堪能で、ITにも精通した「ブリッジSE(BrSE)」が在籍しています。ブリッジSEが、ビジネス上の要望を現地の開発チームが理解できる技術的な仕様に翻訳するため、言語の壁を心配する必要はありません。
ただし、ブリッジSEの質は様々です。パートナー選定時に、実際にブリッジSEと話せないか確認するとよいでしょう。
Q4. 自社にITの知見がなくても、オフショア開発は可能ですか?
A4. はい、可能です。ITに詳しいスタッフがいない場合でも、経験豊富なプロジェクトマネージャーやブリッジSEがサポートしてくれます。彼らがビジネス上の要望をヒアリングし、開発の設計図となる要件定義の作成から支援してくれるため、安心してプロジェクトを進められます。
どうしても不安な場合は、商談時などに直接相談し、どこまで対応してくれるか確認するとよいでしょう。
ベトナムのオフショア開発でおすすめの会社一覧
ベトナムのオフショア開発を進めるにあたって、おすすめの開発会社を5社紹介します。
- Solashi Co., Ltd
- CMC Japan
- Heligate Japan合同会社
- 株式会社バイタリフィ
- ナパソリューションズ株式会社
コストの低さや技術力の高さなど、それぞれの会社に強みがあります。自社の課題や目標と照らし合わせながら見ていきましょう。
Solashi Co., Ltd

まずは弊社の紹介をさせてください。「Solashi Co., Ltd」は、ベトナムに拠点を置き、事業伴走型の開発を強みとするオフショア開発会社です。企画・コンサルティングから開発、運用まで一貫してサポートします。
同社の大きな特徴は、スタートアップでの事業立ち上げやCTO経験を持つ、スキルの高い日本人PMが多数在籍している点です。顧客の事業を深く理解した上でプロジェクトを推進するため、事業成長につながる、費用対効果の高いシステムを開発可能です。
また、エンジニア間レビューやエキスパートレビューといった徹底したコードレビュー体制を構築しており、ベトナムのコストメリットを活かしながらも、高品質なシステム開発を実現しています。
項目 | 内容 |
会社名 | Solashi Co., Ltd |
設立年 | 2022年8月 |
資本金 | 3,000万円 |
本社住所 | 東京都渋谷区桜丘町18-4 二宮ビル1F billage SHIBUYA C11 |
特徴 | ていねいなヒアリングと提案力 |
Webサイト | https://solashi.com/ja/ |
Shortcode
CMC Japan

「CMC Japan」は、ベトナムにおけるオフショア開発会社トップ3に入ります。ベトナムのICTグループ「CMC Corporation」の日本法人であるため、品質の安定性が強みです。積み上げてきた実績とノウハウをもとに、世界水準の開発・保守業務をおこないます。
項目 | 内容 |
会社名 | CMC Japan株式会社 |
設立年 | 2017年 |
資本金 | 8,700万円 |
本社住所 | 東京(事業所) 〒141-0022 日本東京都品川区東五反田二丁目 5 番 9号 CIRCLESwith島津山5階 |
特徴 | 顧客中心の開発体制 |
Webサイト | https://cmc-japan.co.jp/ |
Heligate Japan合同会社

最先端技術のスキルが高い開発会社といえば「Heligate Japan合同会社」です。専門技術を利用したAI開発や仮想通貨を用いたシステムなど、高い技術力を必要とするシステムを多数開発しています。
日本語可能なSEも在籍しているので、安心してプロジェクトを依頼できるでしょう。
項目 | 内容 |
会社名 | HELIGATE株式会社 |
設立年 | 2018年 |
資本金 | 1,000万円 |
本社住所 | 日本法人 - Heligate Japan 株式会社: 〒106-6116 東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー16F |
特徴 | 最新技術を活用した高度な開発 |
Webサイト | https://heligate.co.jp/ja |
株式会社バイタリフィ

スマートフォンアプリの開発に力を入れたい場合は、「株式会社バイタリフィ」をおすすめします。AR・VR・画像認識の新技術にも造詣が深いところがポイントです。2005年設立と、ベトナムオフショア開発会社の中では長いキャリアを持っています。
項目 | 内容 |
会社名 | 株式会社バイタリフィ |
設立年 | 2005年9月 |
資本金 | 8,000万円 |
本社住所 | ・東京オフィス 〒150-0021 東京都渋谷区恵比寿西1-9-6アストゥルビル8F ・大阪オフィス 〒541-0058 大阪市中央区南久宝寺町二丁目6 番7 号SOUTEN BUILDING 2F |
特徴 | アプリ開発、AIを活用したシステム開発 |
Webサイト | https://vitalify.jp/ |
ナパソリューションズ株式会社

「ナパソリューションズ株式会社」は、AIやブロックチェーンの開発に定評がある会社です。既存システムのリニューアルにおける評価も高く、Excelで作成したシステムをクラウドベースに変更することもできます。日本文化を理解したスタッフが在籍している点も魅力的です。
項目 | 内容 |
会社名 | ナパグローバル株式会社 |
設立年 | 2019年 |
資本金 | 500万円 |
本社住所 | 〒103-0023 東京都中央区日本橋本町4-8-15 ネオカワイビル 6F |
特徴 | AIやブロックチェーンを活用した開発 |
Webサイト | https://napa-solutions.com/ |
はじめてのオフショア開発は、Solashiにご相談ください!
この記事では、オフショア開発の基本から、パートナーとしてベトナムが選ばれる理由、そして成功に向けた具体的なステップまでを詳しく解説しました。
ベトナムは、豊富な若手人材、コスト競争力、そして日本との連携のしやすさといった点で、非常にバランスの取れた開発パートナーです。しかし、どの国を選ぶにせよ、オフショア開発の成功は「信頼できるパートナー選び」と「プロジェクトの正しい進め方」にかかっています。
もし、システム開発やオフショア開発が初めてで何から始めればよいか分からない場合は、ぜひ一度「Solashi」にご相談ください。丁寧なヒアリングを通じて、お客様の課題に寄り添った費用対効果の高いソリューションを提案します。

島添 彰
合同会社Solashi Japan代表。1989年4月生まれ、福岡県出身。大阪府立大学大学院情報数理科学専攻修了。2014年サントリーホールディングスのIT機能をもつ「サントリーシステムテクノロジー株式会社」に入社。自動販売機の配送管理や効率化、販売管理システムの開発から運用、導入まで広く担当する。2017年にYper株式会社を創業、同社のCTO・CPOに就任。アプリ連動型の置き配バッグ「OKIPPA(オキッパ)」の立ち上げ・プロダクトのグロースに携わる。東洋経済社の名物企画「すごいベンチャー100」、Forbes誌による「Forbes 30 Under 30 Asia 2019」に選出される。
以前のオフショア開発は、単に『コストが安いから』という理由で選ばれるのが主流でした。しかし近年は、自社にない専門技術や開発体制を補うための『戦略的パートナー』として選ばれる傾向が顕著です。
単なる安さではなく、技術力や事業への理解度が問われる時代になったと、お客様との対話を通じて強く感じています。