日本国内の人件費の高まりやIT人材不足によって、海外に業務システムやWebサービスの開発を委託するオフショア開発が人気です。市場規模も拡大傾向にあります。
主な発注先は中国・インド・インドネシア・ベトナムで、優秀なIT人材を日本よりも安く雇用できるのがメリットとして挙げられます。
しかし、オフショア開発には思わぬ落とし穴もあり、スケジュールや品質、コスト管理を行わないと失敗することがあります。
この記事では、ベトナムでのオフショア開発支援をおこなってきたSolashiならではの視点から、オフショア開発のよくある失敗事例や失敗原因をご紹介しています。
オフショア開発の注意点やパートナー会社選びのポイントも解説していますので、ぜひ参考にしてください。
監修者プロフィール
島添 彰
合同会社Solashi Japan 代表取締役。サントリーにて社内向けシステムの開発・運用に携わる。Yper株式会社を創業し、CTO・CPOとしてプロダクトの立ち上げ・グロースに従事。
オフショア開発のよくある失敗事例3つ
オフショア開発でよくある失敗事例は以下の3つがあります。
- 完成品のクオリティが低い
- 納期が守られない
- 予算を超えて採算が取れない
それぞれ、詳しい内容を確認していきましょう。
完成品のクオリティが低い
オフショア開発でよくあるのが、成果物の品質が想定していたよりも低いケースです。
納品されたシステムやアプリケーションが正常に作動しない、動作はするがパフォーマンスが悪い、バグが多いなど、品質面での問題が挙げられます。
具体的には、以下のようなケースが該当します。
- 必要な機能が実装されていなかった
- 見た目(例:表示の崩れ)に問題が生じた
- テストが不十分でさまざまなエラーが発生した
- 海外の仕様に合わせて開発され、日本の実機では作動しなかった
日本では仕様書にはない内容でも、現場が配慮をして実装してくれることがあるかもしれません。しかし、オフショア開発の委託先では、仕様書に従って忠実に作業することが一般的です。
こうした事態が起こるのは、開発チームのエンジニアのスキルや開発体制に問題があると考えるかもしれません。しかし、開発側と発注側のコミュニケーション不足や、発注側の指示が明確に伝わっていないことも大きな原因です。
対策方法は後述しますが、開発ドキュメントを詳しく記述したり、頻繁にコミュニケーションを取ったりして、開発側のミスを防ぐサポートづくりが必要です。
納期が守られない
オフショア開発では、スケジュール通りにプロジェクトが進まず、予定の納期よりも遅れてしまう事態も発生します。
委託先の国によっては、時間感覚が日本よりも緩やかで、納期を厳格に考えてないこともあります。その結果、納期が迫ってからはじめて「スケジュールを伸ばしてほしい」と委託先から打診されることもあるようです。
さらに、委託国独自の祝日が重なったり、開発メンバーの入れ替わりが激しかったりすると、開発スケジュールの停滞につながります。
納品された成果物のクオリティによっては、修正作業を要し、予想よりも時間がかかることもありえます。したがって、スケジュール管理や進捗管理を、日本以上に徹底しておこなう必要があるでしょう。
予算を超えて採算が取れない
オフショア開発のメリットの1つはコストの安さですが、かえって開発費が増大するケースもあります。
例えば、以下のような場合、結果的に予算が超過する可能性が高いでしょう。
- 開発途中で仕様変更を行った結果、開発スケジュールが予想以上に伸びてしまった
- 品質管理のために修正作業を重ねた
代表的なオフショア開発国として知られる、インド・ベトナム・フィリピンは発展途上国であるため、経済状況や社会情勢が急激に変化することもあります。
政治的なリスクによって計画が遅れたり、為替変動や人件費の高騰によって開発費がかさんだりすることもあり得ます。
オフショア開発を実施する際には、事前に詳細な見積もりをとった上で、余裕を持ったスケジュール管理や予算設計が必要になるといえるでしょう。
オフショア開発が失敗する6つの原因
オフショア開発はなぜ失敗しやすいのでしょうか。ここからは、オフショア開発が失敗する6つの原因をご紹介します。
- コミュニケーションの行き違い
- 管理体制の未整備
- 発注の仕様や要件が曖昧
- 開発側の文化への理解不足
- 開発会社に対するリサーチ不足
- 経済状況や為替などの変化
コミュニケーションの行き違い
オフショア開発が失敗しやすい一番の原因は、開発側とのコミュニケーションの行き違いです。
オフショア開発の大きな壁として言語の違いがあります。オフショア開発会社のエンジニアにもっとも通用するのは現地の言語か英語です。
日本は欧米と違って英語を話せるエンジニアが少なく、現地の言語を話せる日本人も多くありません。言語の違いから、開発側のメンバーと円滑なコミュニケーションを取るのが難しくなります。
開発会社の多くは、開発チームに日本語ができるブリッジSEを配置しています。ブリッジSEは、開発プロジェクトを円滑に推進する、橋渡し(ブリッジ)の役割を担う現地人システムエンジニアです。
日本語が堪能なブリッジSEもいます。ところが中には、母国語ではない会話により、細かいニュアンスが伝わらなかったり、指示が正しく伝達されにくかったりと、コミュニケーションがうまくいかないこともあります。日本語の微妙なニュアンスがうまく伝わらないことで、コミュニケーションが行き違うこともあるでしょう。
事前に依頼会社のブリッジSEやプロジェクトマネジャー(以下:PM)の日本語能力を確認しておくとスムーズです。
不十分な管理体制
委託先の開発チームに委ねて、発注者による管理を怠っていると、開発プロジェクトが失敗するリスクは高まります。
必要に応じてすぐに現地確認ができる日本国内の開発とは異なり、オフショア開発は物理的な距離や時差の問題で、確認作業が難しくなりがちです。
オフショア開発会社の進捗状況がわからない状態で、問題が発生した場合、発見するのはもちろん対策も遅くなります。オフショア開発では、納期やスケジュール管理をする体制が十分ではないことで、ブラックボックス化しやすいことが問題視されています。
開発がブラックボックス化しないように、積極的に発注側から開発側のPMやブリッジSEと連絡を取るようにしましょう。進捗報告資料の提出頻度や、定例ミーティングの実施時期などもあらかじめ決めておくと、コミュニケーション不足を防げます。
なお、Solashiでは、ディレクションやプロジェクト管理を円滑におこなうために、以下のような開発体制を取っています。お客さまのディレクション業務の代行も行っていますので、開発チームのマネジメントにお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
発注する側の仕様や要件定義があいまいだと、想定とは異なるシステムやアプリケーションが完成する可能性があります。
発注の仕様や要件が曖昧
オフショア開発では仕様書・設計書に従い、指示通りに設計やコーディング、テストが進みます。日本では、仕様や設計に曖昧な部分を残し、開発を進めながらすり合わせをして、最適なシステムやソフトウェアの完成を目指すスタイルが特徴です。
ところが海外では、この開発スタイルは通用しづらいのが現実です。日本とのやり取りに慣れていないオフショア開発会社であれば、現場の混乱を招きかねません。
要件を明確に提示し、細部まで使用を指定しないと、期待とは違った成果物が仕上がったり、不具合が多く生じたりとさまざまと問題が発生しやすくなります。
仕様・要件はもちろんデザインやユーザーインターフェースも、希望のイメージや指示を明確に伝える必要があります。
開発側の文化への理解不足
海外では日本と働き方に関する考え方が大きく異なります。
例えば、日本では納期に間に合わせるためにサービス残業をするのも、暗黙の了解とされていますが、海外にそのような意識はありません。
就業時間外の稼働は基本的に不可です。納期が迫っていても納期を延長するか、残業手当を支給しないと動いてもらえないこともあります。
仕事より家族との時間を優先する文化も、オフショア開発委託国の一部では一般的です。家族が病気になった場合や、親族の用事がある場合は、日本よりも簡単に休暇を申請することもあります。
また、海外ではキャリアアップのために転職するのは当たり前です。一つの会社にずっとい続ける可能性は日本よりも低いでしょう。
より良い条件の職があったら、プロジェクトの途中であっても転職することもあり得ます。そのため、開発メンバーの入れ替わりが激しく、安定したリソースを確保しづらい問題が起きるかもしれません。
さらに、委託国によって祝日も異なります。例えば、中国の春節(旧正月)やベトナムのテト(旧正月)など、旧暦によって正月のタイミングが違うので注意が必要です。
文化的な背景の違いを把握した上で、柔軟な対応をとれるような理解や体制づくりを心がけましょう。
開発会社に対するリサーチ不足
開発会社の実績や得意分野、開発体制をしっかりと確認せず、見積もりの値段だけで選定をしてしまうと、思わぬ失敗につながることがあります。
開発会社によって、エンジニアのレベルや対応できる領域、担当してきた案件の規模や内容は異なります。
タイミングや案件の内容次第では、アサインできるエンジニアが足りないことがあるかもしれません。相手側のブリッジSEの日本語やコミュニケーション、マネジメントの能力、技術的な知識がないと、こちらの指示が的確に伝わらないこともあります。
また、きちんと教育を受けたエンジニアがいる会社でなければ、完成した成果物のクオリティが低くなるリスクもあります。
後ほどご紹介する「オフショア開発の会社選びで失敗を防ぐポイント」をご参考に、信頼できる開発パートナー選びを実施しましょう。
経済状況や為替などの変化
オフショア開発先の国は発展途上国が多く、予期せぬ経済的な変動、為替の影響で当初の見積もりより開発費が高騰するカントリーリスクもあります。
近年目まぐるしいのは人件費の高騰です。途上国の発展に伴い、最低賃金は上昇傾向にあります。
ソフトウェア・システム開発の業界でも同様です。「オフショア開発白書(2023年版)」で公表された、各国の職種ごとの人月単価と、対前年比の図をご覧ください。
(出典:オフショア開発白書(2023年版)│オフショア開発.com)
一部の国・職種を除き、人件費は上昇しています。2022年から2023年のわずか1年間で、バングラデシュではプログラマーの人月単価が48.90%も増加しました。
コスト削減のためにオフショア開発を検討するケースが多いかもしれません。しかし、近年は人件費が上昇するだけでなく、最近では円安が進行しています。
そのため、開発費用が予算に収まらず、想定よりも高くなることがあるます。開発国や実施期間によっては、日本国内で開発したほうがコストを節約できるかもしれません。
こうした経済的な状況や為替の変化に柔軟に対応できるように、海外の経済動向を把握しつつ、余裕を持った予算設定を行いましょう。
オフショア開発で失敗しないための注意点8つ
失敗事例も多いオフショア開発ですが、きちんと注意点を意識することでリスクを最小限に抑えられます。ここからは、オフショア開発で失敗しないためのポイント8点をご紹介します。
自社にあった開発パートナー会社を選ぶ
オフショア開発を成功に導くには、自社にあった開発パートナーを選ぶのがもっとも大切です。
実績・得意分野・エンジニアのレベル・日本語対応の有無などといった選定基準をもとに、信頼できるパートナー会社を選びましょう。
具体的には、以下のような点を検討するのが大切です。
- 委託を検討している開発国でのオフショア開発の実績
- 委託したい開発案件と類似した開発実績・経験
- 品質管理の体制
- 担当者・エンジニアの日本語能力
- エンジニアのITスキル
- トラブルが発生した時の対処法
- 保守運用・コンサルティングなどサポートの充実度
- ドキュメントの正確な翻訳力
詳しい情報は、会社のWebサイトで確認できます。興味のある会社があれば、直接問い合わせることをおすすめします。
オフショア開発のパートナー会社の選び方は、「オフショア開発の会社選びで失敗を防ぐポイント」の章でも解説しています。
また、「オフショア開発会社の選び方とは?選定の4ステップと失敗しないコツ」も合わせてご参照ください。
開発前にスケジュール・仕様を明確化する
開発前に仕様を明確化し、工数とスケジュール感を合わせた上で、ドキュメント化しておくと完成品の期待値の違いやスケジュール変更のリスクを減らせます。
また、発注したいプロジェクトのイメージがしっかりと伝わるように、参考となるアプリケーションやシステム、使いたい画像など、具体的な素材を事前に渡しておくのも良いでしょう。
こういった対策は、オフショア開発の契約形態の1つである、請負契約に有効です。
請負契約は契約で定められた納期・工数に基づき、プロジェクトを完成させ、成果物を納める契約です。事前に仕様が決まっていて、長期的に安定した開発を進めたいプロジェクトに適しています。
仕様が決まっていない場合は、アジャイル開発に対応できる会社を選びましょう。
アジャイル開発とは、要件定義から計画、設計、実装、テスト、運用保守までを機能単位の小さいサイクルで反復させる開発手法です。
従来型の開発手法である「ウォーターフォール開発」に比べ、スピーディー、かつ柔軟に開発できるメリットがあります。
開発前に仕様を詳細に設定する手間もかからないため、開発開始の負荷が比較的小さいのも特徴です。
「Solashi Co., Ltd」ではアジャイル開発に対応可能です。
スタートアップや新規事業の立ち上げで、プロトタイプをまずリリースしてから、品質改善や機能拡大を希望されるお客さまもいらっしゃいます。
Webフレームワークを利用した高速なプロトタイピングや技術力の高いエンジニアにより、品質とスピードを両立する開発を実現しております。
アジャイル開発にご興味のある方や新規サービス・システムの立ち上げを検討されている方は、ぜひ一度ご相談ください。
わかりやすく、具体的な指示をおこなう
日本人同士であれば暗黙の了解が成立する場合があります。
ところが、オフショア開発では、外国人エンジニアへの具体的な指示が必要です。翻訳されることも念頭に入れて、わかりやすく、端的な指示を出すように心がけましょう。
日本の開発会社でよくある「うまくやっておいて」「よしなに」「普通に」などのあいまいな指示では現場が混乱します。「何を・いつまでに・誰が・どのように」対応するのか、5W1Hを意識した指示をおこないましょう。
とりわけ橋渡し役のブリッジSEやプロジェクトマネージャーとのコミュニケーション・連携は重要です。メールだけでなくオンラインでのビデオ会議も実施しながら、細かく説明することを心がけましょう。
責任範囲を明らかにしておく
万が一トラブルが発生した時に、一番問題となるのが責任の所在です。
以下のようなトラブルが発生した際、誰がどのような対応をするのか、責任範囲をきちんと定めておきましょう。
- スケジュールが大幅に遅延した
- 担当者が退職し開発のリソースが足りなくなった
- 完成品にバグが見つかった
具体的には、自社と委託先の役割分担や、チーム内の意思決定プロセス、開発工程ごとの最終意思決定者などを事前に明確にしておきます。こうすることで、コミュニケーションの齟齬や責任転嫁といったトラブルを防ぐことが可能です。
進捗状況をこまめに確認する
オフショア開発では、基本的にお互いリモートで連絡を取り合うことになります。
チャットツールを用いて、こまめに進捗状況を確認することで、スケジュールの遅延やミスコミュニケーションを防げます。
さらに、早い段階でコードのレビューをおこなうことで、成果物の品質を高めたり、バグの発生を防げるメリットもあります。
Solashiなら、SlackやMicrosoft Teamsといった10種類以上のコミュニケーションツールに対応しています。日々の業務でお使いのツールとそのまま連携させることができるので、業務負荷を上げることなく、スムーズなコミュニケーションが可能です。
習慣や働き方の違いを考慮する
オフショア開発では、習慣や文化の違いがプロジェクトの障壁となることが往々にしてあります。
日本と開発国の考え方や働き方の違いを理解したうえで、プロジェクトを実施することが大切です。
具体的には以下のような対策が挙げられます。
- 業務に対する責任範囲を決めておく
- 残業や業務時間外の対応が難しい場合は、業務時間内でコミュニケーションを図る
- 委託国の休日・長期休暇、日本との時差を考慮してスケジュールを組む
文化的・社会的な違いに柔軟に対応できる体制を整えておくことで、思わぬ人員不足や稼働時間不足でプロジェクトに大きな支障が生じるのを防げます。
直接交流をして親睦を深める
可能であれば、オフショア開発の委託先国に赴き、現地の開発チームと直接交流する機会を設けましょう。
オフショア開発は基本的にリモートでやり取りが進みます。相手の顔が想像しにくく、意図しない誤解や摩擦が生じる可能性もあります。対面でコミュニケーションを取ることで、相互理解を深め、文化の違いや相手の考えをより理解できるようになります。
懇親会で食事を共にして親睦を深めたり、簡単な言葉でも構わないで現地の言語で会話をしたりして、信頼関係やチームワークが構築しやすい環境づくりをしましょう。
日本と国民性が似ている国を選ぶ
オフショア開発の委託先を選ぶ際は、日本と価値観や国民性が似ている国を選びましょう。
文化が似ていれば、コミュニケーションが取りやすく、ある程度共通認識が持てるため、トラブルの発生リスクを抑えられます。委託先の候補としては、中国・インド・フィリピンなどさまざま国がありますが、特におすすめなのがベトナムです。
ベトナムは、勤勉で真面目な国民性が日本と似ています。また親日国でもあります。オフショア開発でも、人気が高い委託国です。
「オフショア開発白書(2023年版)」のオフショア開発検討先の国別割合では、ベトナムがフィリピンやインドを押さえ、「オフショア開発先の人気国ランキング」第1位(48%)となっています。
(出典:オフショア開発白書(2023年版)│オフショア開発.com)
ベトナムは日本からも近く、国家としてIT人材の育成に力を入れているため、優秀なエンジニアを日本よりも安価に確保できます。また、近年ではAI・ブロックチェーンを使った最新技術や基幹システムなど、高度な案件に対応できる会社も増加しているようです。
Solashiでは、ハノイ工科大学卒業のCEO・CTOをはじめ、理工系最上位クラスの大学を卒業した優秀なベトナム人メンバーを揃え、ベトナムでの開発に強みがあります。ベトナムでのオフショア開発をご検討の方は、ぜひ一度ご相談ください。
ベトナムを開発先に選ぶメリットについては、「オフショア開発ならベトナムが最適な理由8つと優良な会社の選び方」でも詳しく解説しています。あわせてご参照ください。
オフショア開発の会社選びで失敗を防ぐ3つのポイント
オフショア開発を成功させるには、会社選びが非常に重要です。ここからは、オフショア開発の会社選びで特に重要なポイント3つをご紹介します。
- 優秀な日本人PMのアサイン
- コードレビューの徹底と品質担保
- IT導入のコンサルティング
優秀な日本人PMのアサイン
オフショア開発をスムーズに進めるには、案件の技術要件を深く理解し、技術レベルの議論が十分にできる日本人PM(プロジェクトマネージャー)の存在が不可欠です。
PMはフロントエンドやバックエンド、QAエンジニアを統括する立場にあり、進捗管理や成果物のクオリティに大きく影響する存在です。
スケジュールからリソース、リスク、コミュニケーションなどの管理をおこない、プロジェクトの初期段階からクロージングまでの工程を担います。
優秀な日本人PMがアサインすることで以下のようなメリットがあります。
- 言葉・文化の壁を越えた円滑なコミュニケーション
- 時間・コストパフォーマンスの最大化
- エンジニアのモチベーションアップ
- チームの快適な仕事環境づくり
- 高い品質基準の実現
- 持続可能な運用保守を見据えた開発言語の選定
- 案件の技術要件を深く理解し、技術レベルの議論が可能
また、トラブルが起きた時でもしっかりと対応してもらえるように、意思疎通がしやすい日本人PMをアサインしてもらえるか確認しましょう。
コードレビューの徹底と品質担保
オフショア開発では、品質管理の難しさが問題としてあります。
品質を担保し、安定的な開発をするためにも、テストやコードレビュー、バグトラッキングをしっかりおこなってくれる会社を選ぶのがおすすめです。
「QAエンジニアのテスト実施によって、機能レベルの外部品質担保をしてもらえるか」「ブリッジSE による二重のコードレビューでコードレベルの内部品質担保をしてもらえるか」など、チェック体制が徹底しているかを確認しましょう。
IT導入のコンサルティング
オフショア開発の会社選びでは、開発のみならず、システム導入のコンサルティングサービスに対応しているかも重要なポイントです。
システム導入のコンサルティングとは、会社が抱えている経営課題を洗い出し、IT導入による業務効率化や事業構築をするための戦略策定や実行支援をおこなうサービスです。
今後導入や開発を予定しているシステムやサービス、アプリケーションがある場合は、開発国の選定やコスト算出、開発言語の選定、スケジュールなどの見極めに多くの手間や時間がかかることもあります。
Solashiでは、IT導入のコンサルティングも実施しており、システムの運用に係るリスクや見えないコストの洗い出し、外注にまかせっきりの体質改善の支援もおこなっています。
立ち上げたい事業を伝えて頂ければ、必要なITサービスや類似事例を提示することが可能です。さらに、事業立ち上げの順序からIITサービス構築の難易度、開発のアウトラインもご案内します。
システムの実用化にむけた丁寧なサポートで、お客さまのニーズに応じた適切なソリューションを提供しています。
ベトナムでのオフショア開発なら低コスト・高品質のSolashiがおすすめ
オフショア開発は、国内開発よりもコストが抑えて優秀なIT人材を確保できるため、新規のサービス開発やシステム導入を考えている会社におすすめの手法です。
しかし、オフショア開発には、言語や文化の壁に加え、カントリーリスクや為替リスクなどのデメリットもあります。完成品の質が低かったり、納期に間に合わず思った以上に予算もかかったりする失敗例もあります。
オフショア開発をおこなう際は、コミュニケーションプロセスや進捗管理を強化するだけでなく、最適な開発パートナー会社を選ぶのが非常に重要です。
「Solashi Co., Ltd」なら、ベトナムでのオフショア開発で豊富な実績があります。日本人PMの提案や、ディレクションの代行業務も行っていますので、開発チームとのコミュニケーションに不安がある方でも安心です。
さらに弊社では以下のような特長があります。
- ITエンジニアはハノイ工科大学・ベトナム国家大学・貿易大学といったトップ校出身者を中心に採用
- 無駄な販売費をカットしているため、低価格で高品質のサービスが提供可能
- ラボ型開発で、お客さまの予算や開発工程に合わせた「スモールスタート」での開発が可能
- システム運用・保守、プロトタイプの作成、IT導入に関するコンサルティングサービスなど、多様なサービスを実施
オフショア開発のメリットを存分に生かして、新システムや新サービスの導入・リリースを考えている方は、ぜひお問合せください。
島添 彰
合同会社Solashi Japan代表。1989年4月生まれ、福岡県出身。大阪府立大学大学院情報数理科学専攻修了。2014年サントリーホールディングスのIT機能をもつ「サントリーシステムテクノロジー株式会社」に入社。自動販売機の配送管理や効率化、販売管理システムの開発から運用、導入まで広く担当する。2017年にYper株式会社を創業、同社のCTO・CPOに就任。アプリ連動型の置き配バッグ「OKIPPA(オキッパ)」の立ち上げ・プロダクトのグロースに携わる。東洋経済社の名物企画「すごいベンチャー100」、Forbes誌による「Forbes 30 Under 30 Asia 2019」に選出される。