AWS(Amazon Web Services)は、大企業からスタートアップまで幅広い企業に採用されているクラウドサービスです。
AWSは、拡張性、柔軟性、セキュリティなど、様々な面でメリットがあるため、多くの企業がAWSの導入を検討しています。しかし、システム開発会社は非常に数が多く、最適なパートナーを選ぶことは容易ではありません。
この記事では、AWS構築が得意な会社14社をご紹介します。会社の選び方や、AWSを導入する際の注意点などの情報もまとめました。AWSの導入を検討している方は参考にしてください。
島添 彰
合同会社Solashi Japan 代表取締役。サントリーにて社内向けシステムの開発・運用に携わる。Yper株式会社を創業し、CTO・CPOとしてプロダクトの立ち上げ・グロースに従事。
AWSパートナー企業に選ばれている開発会社4選
AWSパートナー企業は、AWSと提携し、顧客にさまざまなAWSサービスを提供している企業・組織です。ここではAWSパートナー企業一覧に選ばれている企業の中から、特におすすめの会社を4社紹介します。
1.株式会社サーバーワークス
株式会社サーバーワークスは、AWS認定最上位パートナーに選ばれている会社です。高い技術力を活かし、AWSの導入から運用保守までワンストップで対応できます。
同社の特徴はAWSに関するさまざまなサービスを提供している点です。設計・構築支援、運用サポート、AWS請求代行など、多様なサービスで顧客のニーズに応えることが可能です。18,800以上のAWSプロジェクト導入実績があり、お客様満足度は95%以上。AWS公認資格保持者が多数在籍しています。
高い技術力と多面的なアプローチで、顧客に合った最適なシステムを提供できます。
項目 | 内容 |
会社名 | 株式会社サーバーワークス |
設立年 | 2000年 |
資本金 | 32億5303万円(2023年11月時点) |
本社住所 | 東京都新宿区揚場町1番21号 飯田橋升本ビル2階 |
Webサイト | https://www.serverworks.co.jp/ |
2.TIS株式会社
TIS株式会社は、金融や製造、サービス、通信など、多種多様な業種のシステム開発を手がける会社です。3,000社以上のパートナーと協力し、経営課題の解決に取り組んだ実績があります。
2009年からAWS関連のビジネスを開始し、日本で14社だけが持つAWSプレミアティア サービスパートナーにも認定されました。同社は、クレジットカード決済基盤や勘定系システム基盤の開発を得意としており、これらの開発・運用をAWS上で行っています。また、「AWSマネージドサポートサービス」も提供しており、AWSサービスの利用方法に関するサポートを実施しています。
その他にも「AWSセキュリティプリセット」、「AWS活用内製化支援サービス」など、幅広いニーズに対応できるサービスを提供しているのが特徴です。
項目 | 内容 |
会社名 | TIS株式会社 |
設立年 | 2008年 |
資本金 | 100億円 |
本社住所 | 東京都新宿区西新宿8丁目17番1号 |
Webサイト | https://www.tis.co.jp/ |
3.NHN テコラス株式会社
NHN テコラス株式会社は、4,500件以上のプロジェクトに携わってきた経験豊富な企業です。2021年に、日本で11社目のAWS プレミアティア サービスパートナーに認定されました。
同社が提供しているAWS総合支援サービス「C-Chorus」では、経験豊富なエンジニアがコスト削減と利便性向上を実現します。また、NHN テコラスは、AWSだけでなく、GCPやオンプレミスなど多様なプラットフォームに対応しています。これによりニーズに合わせた最適なソリューションを提案可能です。
項目 | 内容 |
会社名 | NHN テコラス株式会社 |
設立年 | 2007年 |
資本金 | 21億円 |
本社住所 | 東京都港区西新橋三丁目1番8号 NHNアトリエ |
Webサイト | https://nhn-techorus.com/ |
4.株式会社ディーネット
株式会社ディーネットは、サーバーやネットワークの設計・構築や運用管理、システム開発や広告事業などを手がける会社です。AWS認定プログラム取得パートナーとして、「AWS導入支援サービス」や「AWS運用代行サービス」などを提供しています。
ディーネットの特徴は、構築やテストのみといった部分的なサポートにも柔軟に対応できる点です。また、AWSの導入から運用までワンストップ対応が可能で、開発と運用を円滑に進めることができます。
項目 | 内容 |
会社名 | 株式会社ディーネット |
設立年 | 1999年 |
資本金 | 5,000万円 |
本社住所 | 東京都港区虎ノ門2-3-22 第一秋山ビル5F |
Webサイト | https://www.denet.co.jp/ |
AWS構築の実績が豊富な開発会社5選
続いて、AWS構築の実績が豊富な開発会社を5社紹介します。さまざまな業界でAWSの構築・支援をおこなってきた実績がある開発会社は、安定してシステム開発作業を任せることができます。
豊富な知識・経験をもとに的確なアドバイスを受けられる可能性が高いため、システムの質を高められるでしょう。
1.株式会社GeNEE
株式会社GeNEEは、システム開発やスマホアプリ開発、AI開発、DXコンサルティングなどを手がける会社です。企画・調査から設計、開発、運用保守までワンストップでサービスを提供しています。
GeNEEの最大の特徴は「調査力」と「コンサル力」です。企業の課題をしっかり洗い出すことで、目標を明確にして最適な解決策を提案します。同社は350を超える開発実績があり、その豊富な経験を活かして顧客のニーズに応えてきました。
項目 | 内容 |
会社名 | 株式会社GeNEE |
設立年 | 2017年 |
資本金 | 1億円 |
本社住所 | 東京都港区六本木1-4-5 森ビルアークヒルズサウスタワー |
Webサイト | https://genee.jp/ |
2.株式会社ジェーエムエーシステムズ
株式会社ジェーエムエーシステムズは、システム受託開発やコンサルティングサービス、ネットワークインテグレーションサービスなどをおこなっている会社です。
特にAWSの活用支援に力を入れており、コンサルティングサービスやクイック環境構築サービスなど、様々なサービスを提供しています。中でも注目すべきは、AWS最適活用サービス「J-COS(JMAS Cloud Optimum Service)」です。これは、AWSの導入から運用、決済代行まで、必要なサービスをワンストップで提供するというもの。お客様は個別にサービスを契約する必要がなく、J-COSを通じてAWSを効率的に活用できます。
項目 | 内容 |
会社名 | 株式会社ジェーエムエーシステムズ |
設立年 | 1971年 |
資本金 | 3億8150万円 |
本社住所 | 東京都港区海岸1-16-1 ニューピア竹芝サウスタワー18F |
Webサイト | https://www.jmas.co.jp/ |
3.株式会社アピリッツ
株式会社アピリッツは、AWSを活用した大規模システム開発や、デジタルマーケティング支援、スタートアップ企業向けのシステム開発などをおこなっている会社です。
同社は開発だけでなく、ビジネス要件やAWS要件の策定、AWSサービスの最適化などにも対応できる点が強みです。これにより、お客様のビジネスニーズに合わせたシステム開発が可能となります。同社は開発実績の幅も広く、AI教育サービスや人材発掘コミュニティサイト、デジタルコンテンツ配信サービスなど、多様なシステムをてがけてきました。このような技術的な柔軟性や適応力の高さがアピリッツの最も大きな強みといえます。
項目 | 内容 |
会社名 | 株式会社アピリッツ |
設立年 | 2000年 |
資本金 | 6億3,865万円 |
本社住所 | 東京都渋谷区神宮前六丁目27番8号 京セラ原宿ビル5F |
Webサイト | https://appirits.com/ |
4.株式会社ターン・アンド・フロンティア
株式会社ターン・アンド・フロンティアは、WEBサービス事業やクラウドインテグレーション事業を展開している会社です。
同社はAWS アドバンストティア サービスパートナーとして認定されています。お客様の要件に適したAWSのプランを立案し、導入した後の運用サポートまでワンストップで支援している点が特徴です。また、同社は「ITで100年先まで続くパートナーの発展に伴走する」をミッションとして掲げています。顧客の発展のために、信頼できる関係構築と、多面的なサポートに注力しています。
項目 | 内容 |
会社名 | 株式会社ターン・アンド・フロンティア |
設立年 | 2006年 |
資本金 | 1397万円 |
本社住所 | 大阪府大阪市西区新町1丁目5番7 四ツ橋ビルディング 3階 |
Webサイト | https://www.taf-jp.com/ |
5.株式会社 Fusic
株式会社 Fusicは、AWSを活用したクラウドインフラの構築や、Webシステム ・スマートフォンアプリの開発、IoTシステムの開発など、幅広いサービスを提供している会社です。
Fusicの強みは、2009年からAWSを活用しているという豊富な経験と知識です。長年にわたりAWSに取り組んできた同社は、AWSの導入支援やコンサルティング、既存システムのAWS移行、PoC(概念実証)の環境構築支援など、様々な場面でお客様をサポートできます。また、同社は民間企業だけでなく公共機関での導入実績も豊富です。福岡県庁や大学の研究室でAWSを活用したシステムを導入してきました。
項目 | 内容 |
会社名 | 株式会社 Fusic |
設立年 | 2003年 |
資本金 | 5,000万円 |
本社住所 | 福岡県福岡市中央区天神4-1-7 第3明星ビル6F |
Webサイト | https://fusic.co.jp/ |
サポート体制が充実している開発会社5選
サポート体制が充実している開発会社を5社紹介します。
初めてAWSを導入する場合、運用保守までサポートしている会社に依頼すれば安心してシステムの運用を進められるでしょう。
1.Solashi Co., Ltd
Solashi Co., Ltdは、ベトナムを拠点としたオフショア開発会社です。AWS導入の戦略立案から、開発、運用までトータルでサポートできる点が大きな特徴です。同社は顧客とともに、システムやサービスをより良いものにしていくことを信念としています。そのため、これまで培ってきたノウハウを活用し、積極的な提案を実施します。
顧客の課題発見、解決策の立案からサポートできるので、システム開発に不安のある方におすすめの会社です。また、同社はコスト面でも優れています。ベトナムは日本よりも人件費が安いため、優秀なエンジニアを比較的低コストで起用できます。その強みを活かして、技術力のあるエンジニアで体制を構築し、低コストなサービスを提供しています。
項目 | 内容 |
会社名 | Solashi Co., Ltd |
設立年 | 2022年8月 |
資本金 | 3,000万円 |
本社住所 | 〒150-0031 東京都渋谷区桜丘町18-4 二宮ビル1F billage SHIBUYA C11 |
Webサイト | https://solashi.com/ |
2.スキルエンジン株式会社
スキルエンジン株式会社は、システム開発やAWSによるクラウド構築、ITスクールの運営などを手掛けている会社です。
同社では顧客の課題と最新のクラウド技術を踏まえたうえで、最適なAWSの導入プランを提案しています。既存システムをAWSへ移行する際のサポートや、移行後の運用監視なども実施しています。スキルエンジンの特徴は、現状分析やAWSへの適合性評価、コスト試算なども提案している点です。これにより、お客様は自社のシステムにAWSがどれだけ適しているかを明確に把握したうえで、導入の判断を下すことができます。
スキルエンジンが提供するサービスは、AWS導入を検討する企業にとって、大変心強いものといえます。
項目 | 内容 |
会社名 | スキルエンジン株式会社 |
設立年 | 2008年 |
資本金 | - |
本社住所 | 東京都中央区銀座6-10-1 GINZA SIX 13F WeWork内 |
Webサイト | https://skillengine.jp/ |
3.株式会社スパークワークス
株式会社スパークワークスは、システム開発やコンサルティング、研修・セミナーの企画・運営などをおこなっている会社です。
同社は特にAWS活用に関するコンサルティングを得意としています。要望のヒアリングからシステムの設計、実装、テスト、納品まで一括したサポートを実施しているのが特徴です。また、JavaやPython、VueJSなどを用いた大規模システム開発や、モバイルアプリケーション開発も実施しています。
項目 | 内容 |
会社名 | 株式会社スパークワークス |
設立年 | 2017年 |
資本金 | 2,000万円 |
本社住所 | 東京都台東区台東1-14-11藤野ビル402 |
Webサイト | https://sparkworks.co.jp/ |
4.株式会社サンアットマーク
株式会社サンアットマークは、AWSやサーバーの構築・運用、ホームページ制作、Webサイトの構築などを手掛ける会社です。
同社が提供する「AWSインテグレーションサービス」は、費用の負担を最小限に抑えたネットワーク環境を提案できます。このサービスを利用することで、安定したネットワーク運用が可能になります。安定的なシステム運用を目指す企業にとって、サンアットマークは心強いパートナーになるでしょう。
項目 | 内容 |
会社名 | 株式会社サンアットマーク |
設立年 | 1999年 |
資本金 | 1,000万円 |
本社住所 | 京都府京都市中京区御池通間之町東入高宮町206 御池ビル7F |
Webサイト | https://www.sunatmark.co.jp/ |
5.株式会社アールワークス
株式会社アールワークスは、システム監視・運用サービスや、ソフトウェアの開発・販売などをおこなう会社です。
同社はAWSを導入する際のコンサルティングから、AWSの設計・構築、監視、保守まですべて対応可能です。具体的には、AWS構築サービス・AWS運用代行サービス・AWS移行サービスの3つのサービスを提供しています。特筆すべきは、アールワークスのAWS運用代行サービスでは、VPN接続されている物理サーバーの管理・運用も任せられる点です。これにより、ハイブリッドクラウド環境でも一元的な運用が可能になります。
項目 | 内容 |
会社名 | 株式会社アールワークス |
設立年 | 2000年 |
資本金 | 4億2,540万円 |
本社住所 | 東京都中央区日本橋室町 4丁目3-18 東京建物室町ビル3階 |
Webサイト | https://www.rworks.jp/ |
AWS構築が得意な開発会社一覧
ここまで紹介したAWS構築が得意な開発会社を表にまとめました。
開発会社を選ぶ際に参考にしてください。
会社名 | 拠点 | 強み |
株式会社サーバーワークス | 東京都 | 高い技術力と多様なサービス |
TIS株式会社 | 東京都 | さまざまな用途に対応できるAWSサービスを提供 |
NHN テコラス株式会社 | 東京都 | AWS総合支援サービス「C-Chorus」でコスト削減と利便性向上 |
株式会社ディーネット | 東京都 | 構築、テストのみといったスポットでのサポートも可 |
株式会社GeNEE | 東京都 | AWS技術に関する情報発信 |
株式会社ジェーエムエーシステムズ | 東京都 | AWS最適活用サービス「J-COS」による効率的なAWS運用 |
株式会社アピリッツ | 東京都 | 多様な業界での開発実績 |
株式会社ターン・アンド・フロンティア | 大阪府 | 導入した後の運用サポートまでワンストップで支援 |
株式会社 Fusic | 福岡県 | 公共機関での導入実績 |
Solashi | ベトナム | 最新技術の提案 |
スキルエンジン株式会社 | 東京都 | 現状分析やAWSへの適合性評価、コスト試算なども対応 |
株式会社スパークワークス | 東京都 | AWS活用に関するコンサルティング |
株式会社サンアットマーク | 京都府 | 費用の負担を抑えたネットワーク環境の提案 |
株式会社アールワークス | 東京都 | 物理サーバーの管理・運用も対応可 |
AWSを利用したシステム開発の相場
AWSでのシステム開発費用はシステムの規模、開発期間、実装する機能、開発の難易度などに応じて大きく変動します。加えて、データの種類や量、分析の複雑さ、セキュリティ要件なども費用に影響を与える可能性があります。
下記の表は、一般的な開発費用の相場です。
開発内容 | 費用相場 |
AWSによるシステム開発 | 300万円~1,000万円 |
オンプレミスからAWSへの移行 | 500万円~2,000万円 |
AWS上での大規模データ分析 | 1,000万円~5,000万円 |
正確な費用を把握するには、複数の開発会社に見積もりを依頼することをお勧めします。その際は、システムの目的や要件、優先順位などを明確に伝えることが重要です。また、現在使用中のシステムやデータの状況、連携が必要な他システムの有無なども共有しましょう。これらの情報をもとに、開発会社はより具体的で現実的な見積もりを作成できます。
AWS構築ができる開発会社を選ぶ際のポイント
AWS構築に対応している会社は、会社ごとに特徴や強みが異なります。そのため、どの会社を選ぶべきか迷う方もいるでしょう。ここでは開発会社を選ぶポイントを以下に分けて解説します。
- AWSの開発実績
- 最新技術に関する知識・知見
- サポート体制
- 臨機応変に対応できる柔軟性
- 自社に近い企業規模
1.AWSの構築実績
過去にAWSを使ってどのようなシステムを構築したことがあるかを確認しましょう。AWSの構築経験が豊富な開発会社は、AWSの知識や実装方法を深く理解していると判断できます。
AWSの構築経験や知識が豊富な会社に依頼することで、信頼性が高く、効率的なシステムを構築できるでしょう。さらに、システムの要件が明確に定まっている場合は、その要件を満たした実績があるかどうかも確認します。類似のシステムを構築した経験があれば、システム開発をスムーズに進行できると考えられます。
2.最新技術に関する知識・知見
開発会社を選定する際には、その会社が最新技術に関する十分な知識と知見を持っているかどうかを確認することが大切です。最新技術を適切に活用することで、開発効率の向上につながるからです。具体的には、以下の点をチェックして開発会社を選びましょう。
- AWSのサービスを組み合わせ、効果的なインフラ設計パターンを提案できるか
- コストに対して得られるメリットを理解し、最適な構成を提案できるか
- セキュリティやコンプライアンスの要件を踏まえ、適切なインフラを構築する能力があるか
- 開発予定のシステムについて、要件をきちんと理解しようとする姿勢があるか
上記の点を踏まえて、システム開発会社を検討することで、最適な会社を見つけ出せるでしょう。
3.サポート体制
運用サポートがしっかりしているかどうかも、重要な判断材料です。安定したシステム運用を維持するために、保守・運用は欠かせません。特に、システムの監視とトラブル発生時の対応は、業務の継続性を確保する上で重要な役割を果たします。
しかし、自社の人的リソースだけでは、十分な対応が難しいこともあるでしょう。そのような場合は、運用を外部に委託する必要があります。保守運用までをサポートしてくれる開発会社を選べば、開発から保守までを一貫して任せることができます。そのような企業は自社のシステム仕様を深く理解できているので、トラブルを迅速に解決可能です。
4.臨機応変に対応できる柔軟性
状況の変化に対応できる柔軟性も重要です。特に、新規事業の立ち上げ時などは、事業の進捗に合わせて開発内容を柔軟に調整できる適応力が求められます。
開発会社の柔軟性を調べるために、その会社の開発実績を参考にしましょう。たとえば、スタートアップ企業のシステム開発実績が豊富な会社は、柔軟性が高いと考えられます。なぜなら、新規事業は不確実性が高いため、臨機応変に対応する能力が求められるからです。その他にも、開発会社の開発方針や企業ポリシー、要件変更への対応実績などは、柔軟性を判断する材料になります。
5.自社に近い企業規模
自社と近い企業規模の会社を選ぶことが有効な場合があります。同規模の会社を選ぶメリットとして、コストの最適化が挙げられます。大手企業では、過剰なリソース投入が提案されがちで、費用が高額になる傾向があるためです。
また、自社と同規模の会社であれば、プロジェクト推進におけるコミュニケーションがスムーズになり、迅速な対応が期待できる場合があります。加えて、自社の抱えている課題や要件を的確に理解してもらえる可能性が高くなるでしょう。
AWSを利用するメリット
ここでは、AWSを利用する代表的なメリットを3つ紹介します。
- 柔軟性・拡張性の高さ
- 従量課金制によるコストの最適化
- 高いセキュリティ
1.柔軟性・拡張性の高さ
AWSはサーバーのCPU やメモリ、ストレージ容量を、必要に応じて素早く変更できます。従来は利用状況を予測してサーバースペックを決めることが一般的でしたが、それでは不測の事態に対応できません。たとえば、自社のキャンペーンが予想以上の効果を出し、急激なアクセスでサーバーが停止する、といった恐れがあります。
AWSは数分程度の変更作業で、急激なアクセス増加にも迅速に対応できます。これにより、サーバー停止による機会損失を防止できるのです。
2.従量課金制によるコストの最適化
AWSは、利用時間や使用量に応じて料金が決まる「従量課金制」を採用しています。この料金体系は、コスト最適化に大きく貢献します。
従来の定額サービスやオンプレミス型のシステムでは、利用状況に関わらず一定の維持費が必要です。そのため、アクセスが少ない閑散期などは、無駄なコストが発生してしまう可能性があります。一方、AWSの従量課金制では、使った分だけ料金が発生します。利用していない時間帯やリソースには費用がかからないため、無駄なコストを大幅に抑えることができるのです。
3.高いセキュリティ
AWSの最大の特徴といえるのが、そのセキュリティの高さです。AWSはセキュリティを最優先事項としており、高度なセキュリティサービスと機能を提供しています。そのため、セキュリティ要件の厳しい政府機関や医療機関、金融機関など、幅広い業界でAWSが採用されているのです。
また、運用コストの面でもメリットがあります。AWSのセキュリティは、AWSがクラウド基盤のセキュリティを担当し、ユーザーがクラウド上で稼働するアプリケーションやデータのセキュリティを管理する、共同責任モデルに基づいています。基盤部分のセキュリティ対策をAWSに委ねられるため、ユーザーの負担が大幅に軽減されるのです。
AWSを導入する際の注意点
AWSを初めて導入する場合、以下の2点を踏まえて導入することが大切です。
- 事前にAWS導入の目的を明確にして、最適なサービスを提案してもらう
- 運用・保守の体制を相談して決める
それぞれの注意点を説明します。
1.事前にAWS導入の目的を明確にして、最適なサービスを提案してもらう
AWSのサービスは200以上あるため、自社の目的に合ったサービスを選択しなければなりません。目的に適していないサービスを選択すると、無駄なコストが発生したり、期待した機能を利用できなかったりする恐れがあります。
まずは、AWSを導入する目的を明確にして、必要なサービスを明確にしましょう。AWSを導入した経験がない場合は、開発会社に相談し、自社に適したサービスを提案してもらうことをおすすめします。
2.運用・保守の体制を相談して決める
安定したシステム稼働のために、運用・保守の体制を決めておきましょう。AWS環境で構築したOSやアプリケーションなどの運用・保守は、ユーザー側でおこなう必要があります。
AWSが提供しているセキュリティ・監視オプションを活用するのが一般的ですが、それには専門知識を持った人材の確保が不可欠です。自社内に十分な人的リソースがない場合は、運用保守体制の支援を行っている企業に相談するのがおすすめです。運用・監視のノウハウのある会社に依頼することで、安定したシステム運用が可能になるでしょう。
AWS構築は「Solashi」にお任せください!
この記事では、AWS構築が得意な開発会社15社を紹介しました。システム開発会社を選ぶ場合は、自社のニーズに応えてくれる会社を選ぶことが大切です。しかし、システム開発を依頼したことがない場合や、必要なシステムがわからない場合などは、自社のニーズが明確になっていないかもしれません。
その場合は、戦略策定から運用までをトータルにサポートしている会社を選びましょう。そのような会社はヒアリングや業務分析を通して、顧客のニーズを明確にし、効果的なシステムを提案してくれるからです。
「Solashi Co., Ltd」は開発だけではなく、伴走型支援やIT導入コンサルティングサービスを通じて、リリース後も事業成長を目指して積極的なサポートを実施しています。開発を効率化するサービスやフレームワーク、ライブラリ活用して、お客様にとって最適なシステムを開発・運用いたします。
どのようなシステムにするか決まっていない状態でも問題ありません。まずは「Solashi Co., Ltd」までお気軽にお問い合わせください。
島添 彰
合同会社Solashi Japan代表。1989年4月生まれ、福岡県出身。大阪府立大学大学院情報数理科学専攻修了。2014年サントリーホールディングスのIT機能をもつ「サントリーシステムテクノロジー株式会社」に入社。自動販売機の配送管理や効率化、販売管理システムの開発から運用、導入まで広く担当する。2017年にYper株式会社を創業、同社のCTO・CPOに就任。アプリ連動型の置き配バッグ「OKIPPA(オキッパ)」の立ち上げ・プロダクトのグロースに携わる。東洋経済社の名物企画「すごいベンチャー100」、Forbes誌による「Forbes 30 Under 30 Asia 2019」に選出される。