地図システム(GIS)は地理情報を収集、管理、分析、可視化するシステムです。地図システムを導入することで、地理的データを効果的に活用し、様々な業務の効率化や意思決定の改善を図ることができます。
「ビジネスのために地図システムを導入したい」
「地図システム構築における開発会社の選び方を知りたい」
そのような方に向けて、おすすめの開発会社を11社ご紹介します。また、後半ではシステム開発会社の選び方についても解説しますので、ぜひ本記事を最後までお読みください。
島添 彰
合同会社Solashi Japan 代表取締役。サントリーにて社内向けシステムの開発・運用に携わる。Yper株式会社を創業し、CTO・CPOとしてプロダクトの立ち上げ・グロースに従事。
地図システム(GIS)とは?
地図システム(GIS:Geographic Information System)とは、地理空間データを収集、管理、解析、可視化するためのシステムの総称です。いわゆる「地理情報システム」「地図情報システム」を指します。地図システムでは、以下のようなことが可能です。
- 地図の表示と操作
- 地理データの管理
- 位置情報の分析
- データの地図上での可視化
- 地図情報の更新
これらの機能は様々な用途で利用されています。以下はその一例です。
用途 | 具体例 |
商圏分析 | 新規出店の最適地選定、既存店舗の売上分析と戦略立案 |
顧客管理 | 顧客の地理的分布の可視化、効率的な営業ルートの設計 |
配送最適化 | 配送ルートの効率化、配送エリアの最適化 |
不動産管理 | 物件情報の管理と可視化、地域ごとの不動産価値分析 |
マーケティング | ターゲット顧客のエリア分析、広告宣伝の効果的な地域選定 |
防災対策 | リスクエリアの可視化、災害時の避難経路計画 |
設備管理 | 社有設備の位置情報管理、メンテナンス計画の効率化 |
従業員管理 | 在宅勤務者の地理的分布把握、営業担当者の行動分析 |
このように、地図システムは業界を問わず幅広く導入されています。
地図システムの開発が得意な開発会社4選
地図システムの開発が得意な開発会社を4社ご紹介します。
- マップマーケティング株式会社
- 国際航業株式会社
- アジア航測株式会社
- 株式会社豆蔵
各社の特徴や魅力について解説していきます。
1. マップマーケティング株式会社
マップマーケティング株式会社は、地図を使ったマーケティングのためのシステムを開発・販売する会社です。
地図に特化したシステム開発実績が豊富で、販売促進、店舗開発、顧客データ分析に活用できるGIS「TerraMapシリーズ」を提供しています。TerraMapシリーズは商圏分析に適しており、ビジネスに沿った高精度のエリアマーケティングを実現します。地図に関するあらゆる課題を解決・提案してくれるのが魅力です。
実績豊富な開発会社に地図システムの開発を依頼したいという方は、同社に相談してみてはいかがでしょうか。
項目 | 内容 |
会社名 | マップマーケティング株式会社 |
設立年 | 1998年 |
資本金 | 3,500万円 |
本社住所 | 東京都渋谷区笹塚1丁目64-8 Daiwa笹塚ビル 7F |
主な特徴 | 地図に特化したシステム開発実績が豊富。 |
ホームページ | https://www.mapmarketing.co.jp |
2. 国際航業株式会社
国際航業株式会社は、空間情報を活用した専門性の高い技術サービスを提供している会社です。国土保全や防災、社会インフラ整備、エネルギー領域など、人々の暮らしに関わる幅広い分野に対応しています。
地図システムの開発では、地図を使った業務支援システムの開発から運用までを一貫してサポート。長年パッケージGISを手がけてきたノウハウを存分に活かし、多様なニーズに合わせたシステム開発を提案してくれます。独自エンジンをベースにシステム開発をおこなうため、工期・コストを抑えてくれるのも特徴です。
上流工程から介入して、運用までワンストップで対応してもらいたい場合におすすめです。
項目 | 内容 |
会社名 | 国際航業株式会社 |
設立年 | 1947年 |
資本金 | 67億9,400万円 |
本社住所 | 東京都新宿区北新宿2丁目21番1号 新宿フロントタワー |
主な特徴 | パッケージGISのノウハウを活かして多様なニーズに合わせたシステム開発を提案。 |
ホームページ | https://www.kkc.co.jp |
3. アジア航測株式会社
アジア航測株式会社は、「空からの測量」を基盤技術とする会社です。 測量したデータをもとに、社会インフラの整備・管理などに関わるサービスを提供しています。
同社は空間データに強く、高品質・高精度な空間情報を利用できるのが特徴です。地図システムの領域においては、統合型GISを活用した自治体業務支援システム「ALANDIS+(アランディスプラス)」シリーズを展開。空間情報計測で培ったノウハウを活かして、公共性の高いシステム開発を多数請け負っています。
地図システムのなかでも、特に空間情報を活用したい場合におすすめの開発会社です。
項目 | 内容 |
会社名 | アジア航測株式会社 |
設立年 | 1954年 |
資本金 | 16億7,377万円 |
本社住所 | 東京都新宿区西新宿6-14-1 新宿グリーンタワービル15F 神奈川県川崎市麻生区万福寺1-2-2 新百合トウェンティワン3F |
主な特徴 | 空からの測量を基盤技術に、社会インフラの整備・管理などに関わるサービスを 提供。 |
ホームページ | https://www.ajiko.co.jp/ |
4. 株式会社豆蔵
株式会社豆蔵は、ソフトウェア×工学技術で新しい価値の創造を支援するテクノロジーコンサルティングファーム。
ソフトウェアエンジニアリングからロボティクス、AI・データサイエンス、ラーニングサイエンスまで網羅した独自メソッドを構築。地図データ処理やGIS情報、マップマッチングなどの導入・構築も支援しています。
要求分析やUI構築、ネットワーク通信の実装といった一般的な開発要求も包括的にサポートしてくれます。まずは相談してみてはいかがでしょうか。
項目 | 内容 |
会社名 | 株式会社 豆蔵 |
設立年 | 2006年 |
資本金 | 3億1,000万円 |
本社住所 | 東京都新宿区西新宿二丁目1番1号 新宿三井ビルディング34F |
主な特徴 | 独自メソッドにより、地図データ処理やGIS情報、マップマッチングなどの導入・ 構築を支援。 |
ホームページ | https://www.mamezou.com/ |
地図システムの開発に特化した開発会社4選
続いて、地図システムの開発に特化した開発会社を4つご紹介します。
- 株式会社マップル
- ESRIジャパン株式会社
- 株式会社マップクエスト
- 株式会社ゴーガ
それぞれの魅力や特徴について解説していきます。
1. 株式会社マップル
株式会社マップルは、地図や観光情報に関する知見・ノウハウを持つ会社。官公庁・地方自治体から民間企業まで、さまざまな社会課題を解決するためのソリューションを提供しています。
地図や周辺情報を加えた検索システムの構築や、業務システムとの連携など、さまざまなニーズに対応しています。また、目的別のパッケージも豊富に用意されているため、自社の目的に合わせて選ぶことが可能です。
「ユーザー向けに地図上で検索機能を充実させたい」「地図システムの活用で業務効率化を図りたい」といった場合におすすめです。
項目 | 内容 |
会社名 | 株式会社マップル |
設立年 | 2019年 |
資本金 | 1億円 |
本社住所 | 東京都千代田区麹町3丁目1番地 |
主な特徴 | 目的別のパッケージを豊富に展開。さまざまなニーズに対応。 |
ホームページ | https://mapple.com/ |
2. ESRIジャパン株式会社
ESRIジャパン株式会社は、GISソフトウェアの輸出入、販売、開発などを手がける会社です。地図システムに特化した多彩なサービスを展開しています。
同社は、米国Esri社のGIS製品である「ArcGIS」を日本国内の総販売代理店です。ArcGISは、地図や情報を検索・作成・共有・利用できるようにするための統合プラットフォームです。導入ユーザー向けに、GISコンサルタントのサポートを受けられるコンサルティングサービスも提供しています。また、ArcGISの技術習得を目的としたさまざまなトレーニングコースを開催しています。
「パッケージを利用しつつ、自社で対応できない部分の相談に乗ってもらいたい」という場合には、検討してみてはいかがでしょうか。
項目 | 内容 |
会社名 | ESRIジャパン株式会社 |
設立年 | 2002年 |
資本金 | 不明 |
本社住所 | 東京都千代田区平河町2-7-1 塩崎ビル5F |
主な特徴 | 技術習得トレーニングや導入コンサルティングなど、地図システムに特化した 多彩なサービスを展開。 |
ホームページ | https://www.esrij.com/ |
3. 株式会社マップクエスト
株式会社マップクエストは、地理情報システムに特化したテックカンパニーです。GIS開発キットの開発・販売に加えて、ソリューション展開やコンサルティングなどをおこなっています。
自社開発のGISエンジンを駆使して、開発サービスの提供にも注力しています。情報量が世界一といわれるゼンリン社の住宅地図を活用し、実用的かつ快適に扱えるシステムを開発可能です。
複雑な地図情報を扱う場合には、株式会社マップクエストへの相談がおすすめです。
項目 | 内容 |
会社名 | 株式会社マップクエスト |
設立年 | 1992年 |
資本金 | 約6,000万円 |
本社住所 | 愛知県豊橋市大岩町下渡 27-1 |
主な特徴 | 自社開発のGISエンジンを駆使した開発サービスを提供。 |
ホームページ | https://www.mapquest.co.jp |
4. 株式会社ゴーガ
株式会社ゴーガは、地図情報を利用したシステム開発、データ分析、ソリューションなどを提供するITコンサルティング会社です。GoogleMapAPIの日本初の開発パートナーでもあり、地図ソリューションの専門家集団として豊富な実績があります。
商圏分析・位置情報分析ツール、営業支援・設備管理・マーケティング分析に活かせる位置情報管理プラットフォームなどを提供。ニーズに合わせたプロダクトによってビジネス課題を解決します。
単なる開発だけでなく、業務効率化や利益拡大に活かすためのコンサルティングも受けたい場合におすすめです。
項目 | 内容 |
会社名 | 株式会社ゴーガ |
設立年 | 2006年 |
資本金 | 1,500万円 |
本社住所 | 東京都渋谷区渋谷3-6-3 清水ビル10F |
主な特徴 | GoogleMapAPIの開発パートナー。ニーズに合わせた対応が可能。 |
ホームページ | https://www.goga.co.jp/ |
地図システムの開発で、最適な提案ができる開発会社3選
以下では、地図システムの開発で、最適な提案ができる開発会社を3社ご紹介します。
1. Solashi Co., Ltd
「Solashi Co., Ltd」は、ベトナムを拠点にしたオフショア開発会社です。ベトナムの優秀なエンジニアが多数在籍しており、国内のシステム会社に依頼するよりもコストを抑えた開発が可能です。
Solashiの強みは丁寧なヒアリングです。顧客の要望や事業規模などを調査し、最適なシステムを提案します。また、具体的な要件が決まっていない状態でも、これまでの豊富な開発経験から、適切な要件を定義できます。
加えて、開発途中のニーズや状況の変化に臨機応変に対応できる柔軟性も特徴です。そのため、変化の激しいスタートアップや新規事業でのシステム開発にも対応できます。
このような特徴から、Solashiは顧客に寄り添ったシステム開発会社を探している方におすすめです。
項目 | 内容 |
会社名 | Solashi Co., Ltd |
設立年 | 2019年 |
資本金 | 約3,000万円 |
本社住所 | 東京都渋谷区桜丘町18-4 billage SHIBUYA 二宮ビル1F |
主な特徴 | 社内業務システムの豊富な開発経験から。各社に合わせて必要な機能を柔軟に 実装できる。 |
ホームページ | https://solashi.com/ |
2. 株式会社中央ジオマチックス
株式会社中央ジオマチックスは、地図制作やGISの販売・開発などを手がける地図の専門会社です。アナログからデジタルにいたるまで、地図にまつわるさまざまな空間情報を提供しています。
ニーズに合わせて多彩なGISソフトウェアを展開しており、開発から運用、保守まで、ワンストップでGISの導入をサポート。空間情報データベースの作成・販売、データ変換にも対応しており、コンサルティングにも強みがあります。
独自のノウハウをベースに、自社に合った開発内容を提案してほしい方におすすめです。
項目 | 内容 |
会社名 | 株式会社中央ジオマチックス |
設立年 | 1958年 |
資本金 | 不明 |
本社住所 | 東京都板橋区舟渡3-15-22 |
主な特徴 | GISソフトウェアを複数展開。開発から運用、保守まで、ワンストップでGISの導入を サポート。 |
ホームページ | https://www.chuogeomatics.jp |
3. 株式会社カーネル
株式会社カーネルは、GISエンジンやGISアプリケーションの開発・販売を手がける開発会社です。
独自開発のGISエンジン「ActiveMap」の機能を活用し、完全カスタマイズのオリジナル開発にも対応しています。その際、地図の知識が豊富なシステムエンジニアがヒアリングから導入まで一貫しておこなうのが特徴。ビジネスに沿った、ベストな開発方法や機能を提案してもらえます。
どのような方法でGISを導入すべきか悩んでいる場合には、まずは相談してみてはいかがでしょうか。
項目 | 内容 |
会社名 | 株式会社カーネル |
設立年 | 1992年 |
資本金 | 1,000万円 |
本社住所 | 京都市中京区烏丸通錦小路上ル手洗水町659番地 烏丸中央ビル 2F |
主な特徴 | 独自開発のGISエンジン「ActiveMap」を提供。完全カスタマイズにも対応可能。 |
ホームページ | https://www.kernel-map.co.jp |
地図システムの開発会社選びのポイント
ここからは、地図システムの開発会社を選ぶポイントについて解説します。
- 複数の開発会社に見積もりを依頼する
- 実績や得意領域を確認する
- 柔軟性のある会社に依頼する
これから開発会社を選ぶ方は、参考にしてみてください。
複数の開発会社に見積もりを依頼する
地図システムの開発会社を選ぶ際は、複数の企業から見積もりを取得し、比較検討することが重要です。各社の得意分野やサービス内容、費用設定は多岐にわたるため、自社に合った会社を選ぶことが大切です。
見積もり依頼の過程では、各社の対応の迅速さや提案の質も評価のポイントとなります。これにより、技術力だけでなく、コミュニケーション能力や柔軟性も判断材料に含められます。少なくとも3社以上から見積もりを取得すれば、より適切な判断が可能になるでしょう。
実績や得意領域を確認する
その開発会社に、地図システムの開発実績があるかどうかも重要です。特に同業界での実績や、依頼したい内容の類似実績を確認しましょう。
自社の業種に特化した実績がある会社は、業界特有の要望にも柔軟に対応できる可能性が高いといえます。このような会社を選ぶことで、よりスムーズな開発が期待できます。
柔軟性のある会社に依頼する
柔軟な対応ができる会社を選ぶことも重要です。システム開発では、自社の状況変化や仕様変更が必要になる可能性があります。このような変更に臨機応変に対応できる開発会社なら、安心してプロジェクトを任せられるでしょう。
弊社「Solashi Co., Ltd」は、スタートアップや新規事業など変化の多いシステム開発に携わってきました。その経験から、状況の変化に柔軟に対応できる開発体制を築いています。
高品質で、コストを抑えたシステム開発が可能です。ご興味のある方は、ぜひこちらからご相談ください。
地図システムの開発はベトナムのオフショア開発会社「Solashi」へご相談を
この記事では、地図システム(GIS)でおすすめの開発会社や選び方について解説しました。一口に地図システムの開発といっても、依頼先によって強みや得意領域、対応範囲などは異なります。プロジェクトを成功させるためにも、自社のニーズに合った開発パートナーを選ぶことが大切です。
地図システム開発の依頼先にお悩みなら、ぜひ「Solashi Co., Ltd」にお任せください。「Solashi Co., Ltd」は、柔軟な対応が強みのシステム開発会社です。
地図システムの設計から開発、リリース後の運用まで、プロジェクトの全工程を一貫してサポートします。ベトナムを拠点とするオフショア開発の強みを活かし、高品質な開発を競争力のある価格で提供できるのが特長です。
経験豊富な日本人PMが複数名在籍しているので、初めて海外へシステム開発を依頼する場合も安心してご依頼いただけます。ご興味のある方は、お気軽に「Solashi Co., Ltd」までご相談ください。
島添 彰
合同会社Solashi Japan代表。1989年4月生まれ、福岡県出身。大阪府立大学大学院情報数理科学専攻修了。2014年サントリーホールディングスのIT機能をもつ「サントリーシステムテクノロジー株式会社」に入社。自動販売機の配送管理や効率化、販売管理システムの開発から運用、導入まで広く担当する。2017年にYper株式会社を創業、同社のCTO・CPOに就任。アプリ連動型の置き配バッグ「OKIPPA(オキッパ)」の立ち上げ・プロダクトのグロースに携わる。東洋経済社の名物企画「すごいベンチャー100」、Forbes誌による「Forbes 30 Under 30 Asia 2019」に選出される。