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オフショア開発でよくある悩みと解決方法、会社の選び方を詳しく解説

オフショア開発でよくある悩みと解決方法、会社の選び方を詳しく解説

オフショア開発でよくある悩みと解決方法、会社の選び方を詳しく解説

オフショア開発は、コスト削減や優秀なIT人材確保など、様々なメリットがあります。その一方で、プロジェクトの進行中にさまざまな悩みや課題に直面するケースも少なくありません。

「オフショア開発でよくある悩みを知りたい」
「オフショア開発の失敗を防ぐ方法を知りたい」

こうした疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。オフショア開発を成功させるには、起こりうる問題とその解決方法を事前に理解することが重要です。

本記事では、オフショア開発でよくある悩みとその解決策、さらに信頼できる開発会社の選び方について詳しく解説します。オフショア開発を検討している方は、ぜひ最後までお読みください。

オフショア開発とは

オフショア開発は、自社のシステムやアプリ開発を海外企業に委託する方法です。主にベトナム、中国、インドなど、人件費が安くエンジニアが豊富な国々が注目されています。オフショア開発を活用することで、開発コスト削減、人材不足解消といったメリットがあります。

ただし、言語や文化の違い、コミュニケーションの難しさなどの課題もあります。これらを解決するには、適切な管理体制や信頼できるパートナー選びが重要です。

オフショア開発のメリット

オフショア開発を利用することで、下記のようなメリットがあります。

  • コスト削減:人件費が安い国に委託することで、開発費用を大幅に抑制できます
  • 優秀な人材確保:IT人材が豊富な国から、高スキルのエンジニアを採用できます
  • 専属開発チームの構築:自社専用の開発チームを海外に持つことができます
  • 開発期間を短縮できる:低コストで優秀な開発チームを確保できるため、開発期間の短縮が期待できます。

これらのメリットにより、オフショア開発は多くの企業にとって魅力的な選択肢となっています。

オフショア開発でよくある悩み5つ

オフショア開発でありがちな悩みは以下の5つです。

  1. コミュニケーションがスムーズにとれない
  2. スケジュール通りに作業が進まない
  3. 開発メンバーが固定されない
  4. 想定よりもコストが増大した
  5. セキュリティ・知的財産に対する意識が低い

それぞれの悩みについて、詳しく解説します。

1.コミュニケーションがスムーズにとれない

オフショア開発では、海外の開発会社との言語や文化の違いから、コミュニケーションの壁に直面することがよくあります。この問題は単に不便というだけではなく、プロジェクト全体の成否に影響を与える恐れがあります。

例えば、開発の仕様や設計を説明する際に、意図が正確に伝わらないケースが考えられるでしょう。このような認識の食い違いは、必要な機能の欠落や不適切な実装につながり、結果として大規模な修正作業が必要になるかもしれません。

結果として、開発コストの増大や納期の遅延を引き起こすことになるのです。

2.スケジュール通りに作業が進まない

一部の海外企業では、日本企業ほど納期を厳守する意識が高くないケースがあり、スケジュールを遅延を引き起こす可能性があります。

また、仕事や納期に対する考え方の違いが、プロジェクトの円滑な進行を阻害することもあります。例えば、休日や就業時間の概念が異なったり、「急ぎの仕事」の解釈にずれがあったりすることで、想定外の遅延が生じるかもしれません。

このような認識の違いをあらかじめ理解しておかないと、現実的ではないスケジュールを立ててしまうリスクがあります。

3.開発メンバーが固定されない

一部の国では、人材が日本よりも流動的で、エンジニアの入れ替わりが激しい場合があります。これにより、安定した開発体制の構築が困難になり、プロジェクトの進行に様々な支障をきたす恐れがあります。

人材が流動的だと、新しいメンバーが加わるたびに、システムの仕様や仕事内容を一から説明しなければなりません。これは開発チームにとって大きな負担となります。また、引き継ぎが不十分な場合、開発の品質低下や一貫性の欠如といった問題も発生しやすくなります。

長期的なプロジェクトほど、この問題の影響は大きくなり、最終的な成果物の品質にも影響を及ぼす可能性があるのです。

4.想定よりもコストが増大した

コスト削減を目的としてオフショア開発を選択したのに、かえって余計にコストがかかることがあります。オフショア開発でコストが増大する要因には、以下のようなものが考えられます。

  • 成果物の品質が低く、修正に時間がかかった
  • 納期が遅延し、人件費が増加した
  • 通訳など追加のスタッフが必要になった

エンジニアや開発会社の選択を誤ったり、十分な準備をしていなかったりすると、このような想定外のコストが発生してしまいます。

5.セキュリティ・知的財産に対する意識が低い

オフショア開発における重大な懸念事項の一つが、セキュリティと知的財産保護に関する意識の差です。一部のオフショア開発会社では、これらに対する認識が日本企業ほど高くない場合があります。

この意識の差は、ソースコードの流出や機密情報の漏洩といった深刻なリスクをもたらす可能性があります。

これらの問題を回避するために、十分なセキュリティ対策を実施している、信頼できるオフショア開発会社を見つけることが大切です。

オフショア開発でよくある悩みを解決する方法

ここでは、上記で挙げた悩みに対する解決策を紹介します。それぞれの悩みに対する解決策は下記の通りです。

  1. ブリッジSEを活用する
  2. 日本人のいる開発会社を選ぶ
  3. 明確なコミュニケーションをこころがける
  4. 文化の違いを理解する
  5. 余裕をもったスケジュールをたてる
  6. ラボ型開発を選ぶ
  7. コストを事前に洗い出す
  8. セキュリティ資格を取得している会社を選ぶ

1. ブリッジSEを活用する

日本とオフショア国の架け橋となるブリッジSEは、オフショア開発において心強い味方となります。ブリッジSEはオフショア開発の課題に精通しているため、言語や文化の違いから生じる誤解を最小限に抑え、スムーズなコミュニケーションを促進します。

ブリッジSEを頼ることで、オフショア開発の悩みを解決し、プロジェクトを成功に導くことができます。

ブリッジSEについて詳しく知りたい場合は、こちらの記事をご覧ください。

関連記事:オフショア開発に欠かせないブリッジSEとは?必要性と業務内容を解説 - Solashi

2. 日本人のいる開発会社を選ぶ

コミュニケーション課題の解決には、日本人スタッフがいる会社を選ぶことが最も効果的です。日本人スタッフは、日本側のニーズや期待を現地のチームに正確に伝え、逆に現地の状況や課題を日本側に適切に報告できます。これにより、プロジェクトの進行が円滑になり、品質管理も容易になります。また、日本のビジネス慣習を理解しているため、契約や納期に関する認識の齟齬も少なくなるでしょう。

弊社「Solashi Co., Ltd」では、事業に精通した日本人スタッフが多数在籍しています。お客様のニーズをていねいにヒアリングし、最適なシステムを提案可能です。オフショア開発でのコミュニケーションに不安を抱えている方も、安心してご利用いただけます。まずはお気軽にお問い合わせください。

3. 明確なコミュニケーションをこころがける

オフショア開発では、明確なコミュニケーションをこころがけましょう。曖昧な表現や婉曲な言い回しは避け、具体的で直接的な表現を使うことが重要です。特に、仕様や要件の伝達時には細心の注意を払い、誤解の余地を残さないようにします。

また、すべての重要な決定事項や合意事項は必ずドキュメントに残し、関係者全員で共有しましょう。これにより、後々の認識の違いや混乱を防ぐことができます。

4. 文化の違いを理解する

オフショア開発では、文化の違いを理解し、尊重することが不可欠です。

特に、休日や労働時間に関する考え方は、国によって大きく異なる場合があります。例えば、仕事や家族を優先する国や、残業を滅多にしない国も少なくありません。そのような他国の文化を理解せずにスケジュールを立てたり、日本と同じように働くことを求めたりすると、予想外のトラブルに発展する恐れがあります。

事前に現地の文化をしっかり学ぶことで、トラブルのリスクを抑えられるだけでなく、強い信頼関係を築くことができます。

h5. 余裕をもったスケジュールをたてる

オフショア開発に慣れていない間は、余裕をもったスケジュール設定を心がけましょう。十分な準備をしたつもりでも、はじめのうちは予想外の出来事で予定通りにいかないことも珍しくありません。

各タスクに適切なバッファを設け、全体のスケジュールに柔軟性を持たせることで、納期の遅延リスクを軽減できます。また、定期的にスケジュールを見直し、必要に応じて調整することも大切です。

6. ラボ型開発を選ぶ

ラボ型開発を利用することで、専属の開発チームを確保できます。ラボ型開発には、以下のようなメリットがあります。

  • 専門知識を持つIT人材を長期的に確保できる
  • プロジェクトへの習熟度が高まり、時間とともに生産性と品質が向上する
  • 自社の開発文化や方法論を導入しやすく、コントロールの効いた開発が可能
  • チーム規模を柔軟に調整でき、プロジェクトの進行に合わせて最適な体制を維持できる
  • 仕様変更や機能の修正に柔軟に対応できる
  • アジャイル開発モデルとの相性が良く、要件が未確定でも開発を進められる

さらに、チームを固定化することで機密情報の管理が容易になり、セキュリティリスクの軽減にもつながります。

関連記事:ラボ型開発とは?メリットとデメリット、請負型との違い

7. コストを事前に洗い出す

コスト削減のためには、総合的なコスト把握が重要です。人件費以外にも、コミュニケーションツールの導入費、出張費、通信費、法律や税務のコンサルティング費用など、様々な付随コストが発生します。

また、品質管理や修正作業に伴う追加コストも考慮に入れる必要があります。これらのコストを事前に洗い出し、精緻な予算計画を立てることで、予期せぬ出費を防ぎ、プロジェクト全体の収支を適切に管理できます。

関連記事:オフショア開発の費用|国別の単価相場とコストを抑える方法

8. セキュリティ資格を取得している会社を選ぶ

セキュリティ資格の取得状況は、オフショア会社のセキュリティ対策を評価する客観的な指標となります。

特に、ISO/IEC 27001認証は、情報セキュリティマネジメントシステムの国際標準として高く評価されています。この認証を取得している会社は、包括的なセキュリティ管理体制を整えていると考えられるでしょう。

オフショア開発会社を選ぶ際は、セキュリティ資格の取得状況を重要な選定基準の一つとして考慮することをお勧めします。

関連記事:オフショア開発のセキュリティリスクとは?対策と会社の選び方を解説

信頼できるオフショア開発会社を選ぶポイント

信頼できるオフショア開発会社を選ぶためには、下記のポイントを解説することが大切です。

  • 開発実績
  • ブリッジSEの有無
  • コミュニケーションのとりやすさ
  • 提案力
  • セキュリティ対策

それぞれのポイントを解説します。

開発実績

オフショア開発会社を選ぶ際は、過去のプロジェクト実績を確認することが重要です。これにより、会社の経験値や専門性を把握できます。自社の開発目標に近いプロジェクトの実績があれば、円滑な開発進行が期待できるでしょう。また、必要な技術スタックや業界特有の知識を持っているかも判断できます。

開発会社のウェブサイトで公開されている成功事例やポートフォリオを詳細にチェックしましょう。成果物の品質、複雑さ、規模感などを確認し、自社の要望に対応できそうか評価します。可能であれば、過去のクライアントからのフィードバックやレビューも参考にすると良いでしょう。ポジティブな評価が多い会社は、信頼できるパートナーとなる可能性が高いです。

実績豊富な会社を選ぶことで、プロジェクトの成功率を高められます。

ブリッジSEの有無

オフショア開発の成功には、ブリッジSEの存在が不可欠です。ブリッジSEは、日本側と海外開発チーム間のコミュニケーションを円滑にする重要な役割を担います。ブリッジSEは技術的知見、日本語対応力、プロジェクトマネジメントスキルを兼ね備えており、言語や文化の違いを理解した上で、技術的内容を分かりやすく伝える能力を持っています。

優秀なブリッジSEがいることで、要件の正確な伝達、進捗状況の適切な報告、問題発生時の迅速な対応が可能です。

たとえば、弊社「Solashi Co., Ltd」ではブリッジSEがプロジェクトに参加し、クライアントと開発チームの仲立ちをしています。ブリッジSE以外にも、事業に精通した日本人スタッフが多数在籍しており、お客様のニーズにあったソリューションを提案できる点が強みです。

ご興味のある方は、まずはお気軽にお問い合わせください。

コミュニケーションのとりやすさ

オフショア開発では、円滑なコミュニケーションがプロジェクトの成功に欠かせません。開発会社を選ぶ際は、以下のポイントを重点的に確認しましょう。

  • メールの内容が明確で理解しやすいか
  • 質問への回答が具体的で的確か
  • 提案内容が自社のニーズに合致しているか
  • 技術的な説明をわかりやすく伝えられるか

また、使用するコミュニケーションツール(チャット、ビデオ会議、プロジェクト管理ツールなど)についても事前に確認し、自社の運用に適しているかを判断しましょう。日本語でのコミュニケーションが可能か、時差への対応策はあるかなども重要なポイントです。

これらの要素を総合的に評価し、プロジェクトを円滑に進行できる、信頼できるパートナーを選びましょう。

提案力

優れた提案力を持つ開発会社は、クライアントの要望に応えるだけでなく、より良いソリューションや効率的な開発方法を積極的に提案します。このような積極的な提案は、プロジェクトの品質向上、コスト削減、スケジュールの最適化などで大きな助けとなります。

技術トレンドや業界の最新情報を踏まえた提案ができる会社は、自社だけでは気づかなかった改善点や新しいアプローチを提示してくれるでしょう。

オフショア開発会社を選ぶ際は、その提案力を十分に評価し、自社のビジョンやゴールを共有できるパートナーを見つけることが重要です。

セキュリティ対策

開発会社のセキュリティ対策を確認しましょう。

まず、ISO/IEC 27001などの国際的に認知されたセキュリティ資格の取得状況を確認します。この資格は、体系的なセキュリティ管理の実施を示す重要な指標となります。

次に、実施可能なセキュリティ対策についても聞いてみましょう。以下の3点を確認することがおすすめです。

  • 過去のプロジェクトでの具体的な対策
  • 現在標準的に提供しているセキュリティサービス
  • クライアントの要望に応じて追加可能な施策

これにより、開発会社のセキュリティに対する姿勢や柔軟性を評価でき、自社プロジェクトに必要なセキュリティレベルを確保できるかを判断できます。

開発会社との綿密な話し合いを通じて、プロジェクトに最適なセキュリティ対策を共に検討していくことが重要です。

オフショア開発のお悩みは「Solashi」が解決!

この記事ではオフショア開発でよくある悩みと解決方法、開発会社の選び方について解説しました。オフショア開発を成功させるためには、よくある問題に備えて対策しておくことが大切です。その中で、経験豊富なブリッジSEは非常に心強い味方となります。

弊社「Solashi Co., Ltd」はベトナムを拠点としたオフショア開発会社です。以下の特徴により、お客様のプロジェクトを成功に導きます。

  • 事業から逆算した最適な開発プロセス:お客様のビジネスゴールを理解し、それに合わせた開発計画を提案します。
  • 技術に精通した日本人PM:案件の技術要件を深く理解し、高度な技術的議論が可能な日本人PMが在籍しています。
  • 柔軟な開発体制:ラボ型契約により、プロジェクト途中での機能追加や他社との連携にも柔軟に対応します。
  • 段階的な開発アプローチ:Short Project、MVP開発、本開発と段階を踏んで、リスクを最小限に抑えながら開発を進めます。
  • ブリッジSEによる手厚いサポート:経験豊富なブリッジSEが架け橋となり、プロジェクトを円滑に進行します。

オフショア開発に関する悩みがあれば、ぜひ「Solashi Co., Ltd」にご相談ください。お客様の事業成功に向けて、最適なIT開発ソリューションを提供いたします。

島添 彰

合同会社Solashi Japan代表。1989年4月生まれ、福岡県出身。大阪府立大学大学院情報数理科学専攻修了。2014年サントリーホールディングスのIT機能をもつ「サントリーシステムテクノロジー株式会社」に入社。自動販売機の配送管理や効率化、販売管理システムの開発から運用、導入まで広く担当する。2017年にYper株式会社を創業、同社のCTO・CPOに就任。アプリ連動型の置き配バッグ「OKIPPA(オキッパ)」の立ち上げ・プロダクトのグロースに携わる。東洋経済社の名物企画「すごいベンチャー100」、Forbes誌による「Forbes 30 Under 30 Asia 2019」に選出される。

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